煙管いいよ。

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煙管 Tipsまとめ

秀吉「 気持ちだけで充分だ。そんなことしなくてもいいからな」
(やっぱり面と向かって言っても遠慮されちゃうか)

(また夜食を作ったり、待ってるくらいしか出来ないのかな……?  でも、遅くまで起きてなくていいって言われちゃったし……)
しょげそうになる肩に、ぽんと手が置かれる。

秀吉「だけど、優香に会えてちょうど良かった」
「え?」
秀吉「今から出掛けるところだったんだが、そこまで送ってくれるか?」
「うん、もちろん」
家臣の人と別れた後、秀吉さんと一緒に廊下を進んだ。
「見送りに来てって秀吉さんから言ってくれるの、珍しいね。何か話でもあった?」
秀吉「なにもないよ。お前に見送られたかった、っていうのが理由じゃいけないか?」
「ううん。全然」
(むしろ嬉しい。朝会えなかったから、少しでも一緒にいられて)
温かい気持ちに浸りながら、また秀吉さんから幸せをもらっていることに気付く。
「やっぱり秀吉さんてすごいね」
秀吉「何がすごいんだ?」
「いつもどんなに忙しくても、秀吉さんは周りに自然と気を配ってるから。  今朝もさり気なく文を書いてくれたり、土鍋を片付けてくれて……」

秀吉「それは別に、すごいことじゃない。俺はただ、自分がされたら嬉しいと思うことをしただけだ」

「そうなんだ」
(そういう風に考えられるところが、すでに立派なことだと思うけどな)
しばらく歩くと、出入り口の前で秀吉さんが足を止めた。
秀吉「ここでいいよ。付き合ってくれてありがとな」
「ううん」
秀吉さんが優しく私の髪を撫でた後、ゆっくりと唇を近付けて……

秀吉「いってきます、優香」

前髪に触れるだけの口づけを降らせる。
「っ、いってらっしゃい」
(誰も見ていないとはいえ、少し照れくさいな……。嬉しいけど)
くすぐったい気持ちを抱えながら、秀吉さんと別れ、後ろ姿を見送る。
(自分がしてもらって嬉しいことをする、か……)
( 私も、そうしよう)
秀吉さんからもらった言葉を胸に、私は早速部屋へと戻った。
…………
その日の夜。
「秀吉さん、失礼します」
朝にもらった文の返事を書いた私は、秀吉さんの部屋を訪ねた。
(……あ、お仕事中だったかな?)
部屋の中を覗くと、煙管(きせる)を手にした秀吉さんが、難しい顔で書状を見つめていた。
(秀吉さんが煙管を吸ってるの、珍しいな……。 書類もたくさんあるし、忙しかったのかも)
秀吉「…あ、優香。悪いな、仕事中で散らかってて」
私に気付いて、秀吉さんが顔を向ける。
「ごめんね、忙しかった?」
秀吉「いや、構わない」
煙管の火を消して、秀吉さんが書類を整える。
私は遠慮がちに、秀吉さんのそばに腰を降ろした。
「何か、あったの?」
(難しい顔をしてたし……問題でもあったのかな)
秀吉「大したことじゃないんだが、ちょっと急ぎの用が入った」
秀吉「大名同士の揉め事が収拾しなくてな。俺が現地に行って、話をまとめることになった」
「現地ってことは…しばらくは、向こうに行くってこと?」
秀吉「まあ、少し遠出になるからな。数日だけ留守にする」
「そっか…。気をつけて、行って来てね」
(会えないのは寂しいけど…、お仕事なら仕方ない)
負担になりたくなくて、寂しさを言葉で覆い隠す。  すると、両手で頬を優しく包まれた。
秀吉「そんな顔をするな。すぐに、帰ってくるから」
「え…っ、私、顔に出てた?」
秀吉「少しな」
「ご、ごめん」
(心配させないように隠したつもりだったのに)

秀吉「謝らなくていい。思ったことは、俺には何でも素直に言え。な?」

「うん…」
(さすが、秀吉さんだな…)
些細な寂しささえも、優しく拭ってくれる。
「…あ、そうだ。秀吉さんに文を書いて来たの」
持っていた文を、秀吉さんに手渡す。
「秀吉さんからもらった文が、嬉しかったから」
(自分がしてもらって嬉しいと思うことを、秀吉さんにも返したい)
私の手から文を受け取った秀吉さんが、優しい表情で笑った。
秀吉「ありがとう、優香」
秀吉「お前からもらう文は、やっぱり特別だな」
文に小さく口づけて、秀吉さんは大事そうに懐にしまい込む。
秀吉「寂しくならないように、遠出先で読むよ」
「秀吉さんも寂しいの?」
秀吉「まあな。でもそれより、お前が寂しい想いをしないかの方が、気になるけど」
「私は、大丈夫だよ。ちゃんと待ってるから」
秀吉「それなら俺も、寂しがってなんかいられないな」
秀吉さんはいつものように笑って、私をそっと腕の中に抱きすくめる。
(秀吉さんが本当に寂しいって思ってくれるなら、文だけじゃなくて、いろんなことをしてあげたい)
(でも……笑って言うから、本当に寂しいのか、わからないな)
幸せのなかに、そんな小さなやるせなさが顔を覗かせる。
何をしたら喜ぶのか、秀吉さんの本音には、あと少し届かな
(せめて、そばにいるだけでも…)
素直な想いのまま、秀吉さんの胸元に頬を寄せる。
「今日はまだ、一緒にいてもいい?」

秀吉「…当たり前だろ。俺もまだ、帰すつもりはない」

(……あ)
想いを汲み取るような、甘い口づけを交わしながら…ぬくもりに酔いしれた。
それからしばらくして──
(……ん)
かすかな筆音が耳に届き、私はうっすらと閉じていたまぶたを持ち上げた。
(あれ……眠っちゃってた)
布団に横たわる私のそばで、秀吉さんが文机に向かっていた。
秀吉「…………」
ふいに手を止めた秀吉さんが、どこか憂いのある表情で燭台を見つめる。
(どうしたんだろう……)
かすかな心配が募り、無意識に秀吉さんの袖をそっと握った。
「秀吉さん…」
秀吉「ん?  悪い、起こしたか」
「ううん…平気。秀吉さん、どうしたの?」
秀吉「どうしたって?」
「…思いつめてるみたいだったから。  何かあったの?」
秀吉「大丈夫だ、どうもしない」
秀吉さんは筆を置くと、私の隣に寝転ぶ。
そのまま安心させるように、私の身体を腕の中に包み込んだ。
秀吉「ひとりで眠らせたから、不安になったか?」
「秀吉さんが大丈夫なら、私も大丈夫だよ…」

秀吉「……優香、いつもありがとな」

秀吉「お前は、ここに居るだけでいいから」

(あったかいな…)
そばに寄り添うだけで、幸せが込み上げてくる。
さっき見た憂いのある表情が少し気になりつつも、私は再び眠りについた──
………
そして、秀吉さんが遠出に出発する日の朝。
「遠出って言ってたけど…無事に帰ってきてね」
秀吉「心配するな。お前も仕事、無理するなよ」
見送りのために、私は秀吉さんに付き添っていた。
「うん、わかった」
秀吉「それとな…」
(え?)
別れる間際、ふと口を開きかけた秀吉さんが、何か言いたげに私を見つめた。
秀吉「……いや、何でもない」
けれど何も言わずに、すぐに笑顔を被せる。
秀吉「お前からもらった文、大切に読むからな」
「うん…」
(今、何か言いたそうだったな…)
いつもと違う様子の秀吉さんに、一抹の不安が過ぎるけれど……
(無理に聞くのは、よくないかな)
(帰ってきたら、聞いてみよう。悩みでも何でも……)
自分の不安が、これから出発する秀吉さんには負担になるかと思って、本音は胸に留めた。
秀吉の家臣「秀吉様、そろそろ」
秀吉「そうだな」
「いってらっしゃい」
先に馬に乗る家臣たちを横目に、秀吉さんが私を振り返る。
秀吉「優香、おいで」
人目を盗んで手を引かれ、一瞬だけ、ぎゅっと抱き締められた。
「っ、秀吉さん…?」
腕を解かれてからも、突然のことに目を瞬かせてしまう。
秀吉「心配するな、誰も見てない」
「そ、そうだけど…どうしたの急に?」
秀吉「お前が、不安そうな顔してたから」
(だから、抱きしめてくれたんだ……)
気遣ってくれた気持ちが伝わって、心配かけないように笑顔を向ける。
「ありがとう。秀吉さん」
秀吉「よし。ちょっとは拭えたみたいだな」
心から笑って伝える私に、秀吉さんも安堵した笑みを向けた。
秀吉「じゃあ、いってきます」
「いってらっしゃい」
手を振りながら、見えなくなるまで秀吉さんを見送る。
(帰ってきたら、一番に秀吉さんにおかえりって伝えよう)
(……でもやっぱりさっき言い掛けたことも、気になるな。昨日も様子が変だったし)
気がかりになっていると、かたわらから誰かの足音が近づいた。
光秀「なんだ、見送りか?  優香」
「あ、光秀さん」
公務帰りらしき光秀さんに、声を掛けられる。
「はい。秀吉さんが、今日から数日出掛けるので」

光秀「そうか。仲睦まじい様子で何よりだ」

(っ、いつから見られてたんだろう…)
ぎくりとする私を横目に、涼し気な顔をして光秀さんは話を続ける。
光秀「浮かない顔をしているのは、あいつと離れて寂しいからか?」
「それもありますけど……、さっき秀吉さんが、何か言い掛けてたのが気になって」
光秀「それを、聞きそびれたというわけか」

光秀「まぁ秀吉のことだ、後ろ暗いことじゃないのは確かだろう。安心していいんじゃないか」
「そうですよね…」

(光秀さんって、なんだかんだ言いながらも、秀吉さんのことすごく理解してる気がする)
(もしかしたら、秀吉さんから本音を聞ける方法も分かったりするのかな…?)
こっそり考えていると、光秀さんがにやりと口端を上げる。
光秀「あいつの本音を吐かせる方法ならば、たやすいぞ」
「っ、思ってること言い当てないでください…」
光秀「お前の顔に出てるからだ。もっともこのやり方は、優香にしかできないだろうがな」
「…ちなみにどんな方法ですか?」
光秀「酒にでも酔わせて、聞き出せばいい」
「ええっ?」
光秀「俺なら警戒されるだろうが、優香ならあいつも気を緩めるだろう」
(お酒か…。うーん…あまり気が進まないやり方だけど)
(でも、気兼ねなく話せるって考えたら、悪くはない方法かな…?)
…………
数日後──
秀吉さんが帰ってきたという知らせを聞いて、私はすぐに御殿を訪ねた。

(こんな夜に伺うのは、失礼かもしれないけど…)

秀吉の家臣「おや、優香様。どうな
れました?」
「あ…遅くに、すみません。秀吉さんが帰ってきてると聞いて」
秀吉の家臣「はい。ただ今、信長様へご報告に行かれています。  もうすぐお見えになりますので、お待ちになってください」
「ありがとうございます」
部屋に案内された私は、お言葉に甘えて秀吉さんの帰りを待つことにした。
(仕事は、無事にうまくいったかな?  もし疲れてるようだったら、今日は顔を見てすぐに失礼しよう)
(早く会いたいな…)
心躍らせていると、襖が開かれ、秀吉さんが顔を見せた。
「あ…っ、おかえりなさい、秀吉さん」
秀吉「……っ、優香」
私を見て、秀吉さんがかすかに目を見開く。
秀吉「…まさか、こんなにすぐに会えるなんてな」
「え?」
秀吉「いや、気にするな。お前が待っていてくれたから、驚いただけだ」
秀吉「ただいま、優香」
そう言って、秀吉さんがほっとしたような笑みを向ける。
「お仕事はどうだった?」
秀吉「順調だ。大名同士の揉め事もなく、解決した」
「そっか、よかった。今夜は、のんびりできるの?」
秀吉「そうだな。優香とも久しぶりに会えたし」
(じゃあ今日は、色んなこと話せるかな)
(光秀さんには、お酒を飲みながら話すことを勧められたけど…どうしよう)
騙すみたいで気が進まないけれど、提案されたことが頭の中をちらつく。
(でももし秀吉さんに悩みがあるなら、力になりたい……。  駄目元で、言ってみよう)
「あの、秀吉さん。せっかくだから、前に言ってたお勧めのお酒、飲んでみるのはどう?」
秀吉「ああ、あの商人からもらった酒な。お前が飲みたいなら構わない、遠慮するな」
「ええっと、秀吉さんも一緒に飲んでほしくて…」
秀吉「俺もか?  まあ…、少し付き合うくらいならいいけど」
渋々ながらも頷いてくれて、ほっとする。
徳利(とっくり)と盃(さかずき)を用意して、早速ふたりでお酒を飲み始めた。
「わ、美味しい」
秀吉「風味があっていいが、少し強いな。勢いで飲むと、熱くなる。  優香も飲み過ぎるなよ」
「うん」
(秀吉さん、ちょっとしか飲んでないけどもうギブアップかな…?)
酔いを冷ますように、秀吉さんが少し胸元をはだけさせる。
淡く色づいた喉元が妙に色っぽくて、無意識に見入ってしまう。
(…って、ドキドキしてる場合じゃなかった。  タイミングを見て、聞いてみないと)
姿勢を正して座り直し、当初の目的を聞きだしてみる。
「秀吉さん、最近、何か悩んでなかった?」
秀吉「悩み?  どうして急にそんなこと聞くんだ?」
「前、ここでお仕事してた時、思いつめてるみたいだったから。  それにこの前見送った時も、何か言い掛けてたし」
秀吉「あー……、そのことか。  気にするな。心配かけたなら悪かったな」
(何かあるみたいだけど、やっぱり話してくれないな…)
沈む気持ちを抑え、秀吉さんの目を、もう一度まっすぐ見つめる。
「話したくないことなら、無理に聞いたりしないけど…秀吉さんの力になりたいの。  私じゃ頼りないかもしれないけど、頑張るから」
私の言葉を聞いた後で、秀吉さんは、ふっと笑みを浮かべる。
秀吉「別に、悩んでたわけじゃない。お前のことを考えてただけだ」
「え…?私のことを?」
秀吉「ああ……つまり」
少し言いづらそうに視線を逸らし、秀吉さんが言葉を紡ぐ。
秀吉「灯りが……」
「灯り?」
秀吉「優香が前に、部屋に火を灯して待っていてくれた時があっただろ。  あれがすごく、心地良かった」
秀吉「だから遠出から帰ってきた時に、優香が待っていてくれたら……とか考えてただけだ」
「え…じゃあ、難しい顔をしてたのは…」
秀吉「つい本音がこぼれそうになるのを食い止めてたから、悩んでいるように見えたんだろう」
「……言ってくれたらよかったのに」
(秀吉さんがそんな風に思ってくれてたなんて、知らなかった)
秀吉「お前に無理をさせてまで、自分の気持ちを優先させることはできないだろ」
秀吉「酔ってこんなことを言うなんて……俺も焼きが回ったな」
「そんなことない。もっと頼ってくれてもいいんだよ。  秀吉さんのためになれることが、私の幸せなんだから」
秀吉「優香…」
少しの間の後で、秀吉さんが困ったように口元を緩ませる。
秀吉「お前の気持ちは有難いけど…」

秀吉「俺はいつでも、余裕持って、お前を甘やかせる人間でありたいんだ」

わかるわぁ。煙管なのよねぇ

山手線の新駅山手線が2020年「品川駅と田町駅の間」に開業を予定している駅名を、一般公募しています。山手線の新駅は、1971年の西日暮里駅以来の約40年ぶりで、JRが駅名を募集するのは初めて(発表は2018年冬)だそうです。鉄道ファンでなくても、興味がある新駅名です。

詳細は: 

落語好き&歴史好きなくりまろんは、落語で有名な『芝浜』の地名を駅名にして欲しい。そして、日本史に残る素晴らしい決断をした「勝海舟と西郷隆盛が江戸城無血開城を決めた会見場所」の地名『芝浜』を駅名として、後々(のちのち)まで残して欲しいのです。

以下に、落語の『芝浜』を聞いた事がない読者に、簡単に分かる『芝浜』のあらすじを掲載(転載)して

  おきますね。

【ウィキペディア】より「物語のあらすじ」

一本で行商をしている魚屋の勝は、腕はいいものの酒好きで、仕事でも飲みすぎて失敗が続き、さっぱりが上がらない、裏長屋の貧乏暮らし。その日も女房に朝早く叩き起こされ、嫌々ながらの魚市場に仕入れに向かう。しかし時間が早過ぎたため市場はまだ開いていない。誰もいない美しい夜明けの浜辺で顔を洗い、を吹かしているうち、足元の海中に沈んだ革の財布を見つける。拾って開けると、中には目をむくような大金。有頂天になって自宅に飛んで帰り、さっそく飲み仲間を集めて大酒を呑む。

翌日、で起き出した勝に女房、こんなに呑んで支払いをどうする気かとおかんむり。勝は拾った財布の金のことを訴えるが、女房は、そんなものは知らない、お前さんが金欲しさのあまりに酔ったまぎれの夢に見たんだろと言う。焦った勝は家中を引っ繰り返して財布を探すが、どこにも無い。彼は愕然として、ついに財布の件を夢と諦める。つくづく身の上を考えなおした勝は、これじゃいけねえと一念発起、断酒して死にもの狂いに働きはじめる。

懸命に働いた末、三年後には表通りにいっぱしの店を構えることが出来、生活も安定し、身代も増えた。そして、その年の大晦日の晩のことである。勝は妻に対して献身をねぎらい、頭を下げる。すると女房は、三年前の財布の件について告白をはじめ、真相を勝に話した。

あの日、勝から拾った大金を見せられた妻は困惑した。十両盗めば首が飛ぶといわれた当時、横領が露見すれば死刑だ。長屋の大家と相談した結果、大家は財布を拾得物として役所に届け、妻は勝の泥酔に乗じて「財布なぞ最初から拾ってない」と言いくるめる事にした。時が経っても落とし主が現れなかったため、役所から拾い主の勝に財布の金が下げ渡されたのであった。

事実を知り、例の財布を見せられた勝はしかし妻を責めることはなく、道を踏み外しそうになった自分を真人間へと立直らせてくれた妻の機転に強く感謝する。妻は懸命に頑張ってきた夫をねぎらい、久し振りに酒でもと勧める。はじめは拒んだ勝だったが、やがておずおずと杯を手にする。「うん、そうだな、じゃあ、呑むとするか」といったんは杯を口元に運ぶが、ふいに杯を置く。「よそう。また夢になるといけねえ」

【ウィキペディア】より「地名としての芝浜」

芝浜は現在の4丁目のの南側にあたる地域にあった海岸線である。江戸から品川へかけての海は「袖ヶ浦」の呼称があり、この芝付近の陸側を芝浜、海上をと呼んでいた。

もしですが…、山手線が出来た時に、くりまろんが国鉄の総裁か?駅名を決める責任者だったらその時点で現在の「田町駅」「芝浜駅」にして…、品川駅から北上して行き「品川駅」~「芝浜駅」~「浜松町駅」~「新橋駅」と命名していたでしょう。

新駅名の公募締め切りは6月30日(土)23時59分まで。まだ、12日間も申し込み期間があります。是非、希望の名をチャレンジしてくださいね。

詳細は: 

そして、最終的に決定するのは勝手に希望している『芝浜』ではなく…

長い歴史がある「芝」の地名と、高級感が感じられ品川駅前の高級ホテル名にもなっている地名の「高輪」を足して、芝高輪(しばたかなわ)に決定すると想像しています。

少子化で子供がいない、女の子どもだけで墓守(はかもり)をしてくれる男の子どもがいない、地方(遠距離)に先祖の墓があり墓参りが出来ないから、「墓じまい」「散骨」する家が増え続けています。

「墓じまい」「散骨」後に、自宅供養用のミニ骨壺を利用する家、供養する家も増えているのはご存知(新聞・TVなどの情報)の通りです。

陶芸家栗原万洋(くりまろんの雅号)は自宅供養用「ミニ骨壺」との呼称が嫌いです。栗原万洋が作陶する「ミニ骨壺」を、大切に自宅で供養する気持ちを込めて【供養盃(くようはい)と名付けて、名称を広めています。

     

 

   栗原 万洋【供養盃】

 6/18(月)に焼き上がったばかりの最新「供養盃」ですが、残念な事に【売約済】です。

「供養盃」(供養盃)の蓋には3種類の供養シンボルが付いています

キリスト教用には十字架「十」が付いた蓋仏教用にはお寺の地図記号まんじ「卍」が付いた蓋無宗教用には天国の門をイマージした「天」

が付いた蓋です。

税込価格は栗原万洋が自由に作陶した中から選んで頂く10800円~お客様の希望オーダーにより

作陶した32400円まであります

追伸 : 誠に申し訳ありませんが…、引き続き2018年分(4月~)も友人・知人・仕事関係者の注文対応だけで、一般希望者からの注文を受けられない状況(年間100個前後と作陶数の少なさから)です。

    左記写真は 供養盃(くようはい)を入れた桐箱の蓋

(フタ)を取り外した中の様子。地震などで供養盃が倒れた時、簡単に蓋が取れない(落ちない)様に

蓋の裏側には⊥型の引っかかりフック付きで、蓋を回転して取り外す様に作陶してある。

知っておきたい煙管活用法

重井筒

1、
井戸の近くに汗のない猫がうずくまっていた。
口には鳩を一羽くわえていた。
畜生!と小親は落ちた煙管を振りかざしたが、痛い、と言って落とす。
我は、姉さんリウマチかい、と聞く。
それくらいで青くなるなんて気が弱いと言い、たかがリウマチ、生命が取られるわけではない、と言うが我はリウマチと聞いてゾッとすると言う。
そして小六さんのようにと言うと小親はが、ハリツク、と言う。
物語の銀六は蛇責めで釜に入れられそうになると蒼くなるがその頃の小親は牛若をしていた。
銀六の役をしていた小六もならば以前よりリウマチに悩んで車の上り下りも肩を借りていた。
だんだん体が動かなくなり湯を呑むのに7人の手を借りるほど。
仕方なく親方の座を売った。
売った相手が手品師で小六を観世物のハリツケにした。
体は動かなくても槍を付かれ手足をもがき苦痛の声を絞絞ればよかった。
小親は本当に寝た貢さん、と言う。
2、
小親は泣く泣く小六の枕元にその恐ろしいことを語ると彼はただ冷ややかに笑っているが我々はただ悲しかった。
そもそも何の根拠があって小六に誰が十字架にかけられるか。
手品師は半ば死んでいる小六の身の美しい鳩尾の肉を買ったのだ。
小六は小さい頃より苦労して舞を修めた人だった。
座頭となって働き楽屋に倒れたが江戸の家元の達人と比べるとどこが劣ると言えようか。
手品師と約束が成立し一座と別れると小親に扇子を持って来いという。
人さし舞って見せると言って周囲が止めるのも制止して立てないはずの膝で立つ。
「客を!」と声をかけ幕が上がる。
舞台を見ると小六がいて客席には誰もいない。
「親ちゃん」と言って扇子を落として涙を流す。
皆も泣き迎えの車が来て乗っていく。
病の床に小親と我を引き寄せて二人の手を握り小親が顔を赤くさせた人は愉快な人は手品師が人の眼を眩惑させる。
一種の廃業となった。
まるで今の小親はあの時と同じだ。
小親はよく覚えていたねというがどうして忘れようか。
3、
時々起きる小親の病気は一声叫べば姉上の声。
我が小親に心配すると小親は小六さんもどうしているのか気にかけているけれどどこにいるのか分からない。
そしてどうして我々はこんなに苦労するのだろうと言う。
お前さんを可愛がると不幸になるのだろう。
小六さんもお前を可愛がっているのにああだし、お雪さんもとんだ婿をもらうし、と言う。
我が小親に何ともないだろうねと聞くと、私はいずれはハリツケにされるのだろう、と言う。
動けるうちはいいけれど先は知れている、と言う。
我が小親にこれからどうなるのだろう、と言うと、堪忍しておくれ、お前を引っ張っておいてこんな目にさせて、と言う。
私がみんな悪いんだね、と言うが我はそんな気で言ったんじゃないのにと言う。
4、
いいえ、お前さんはきっと腹を立てているよ、私の身勝手だったね、ごめんなさい、と言って涙ぐむ。
我はどうしてそう思いますか、宿無しも暑さも寒さもさせないで風邪もひかない。
家では知らないこと知ったとこんなにしてもらって不足はあるのか、悪く思わないでくれ、と言う。
小親も、お前とずっといたいだけだ、と言って、もうこれ以上つまらないことはお互い言わないことにしよう、と言う。
5、
小親は猫が鳩を咥えていたけれど変な気がすると言う。
小親は自分のことはいいから小雪さんのことを心配しなさいという。
小親は別々の部屋で寝て貢さんはネズミと会話しなさいという。

峰の堂
1、
あれ、という声は姉上かと思えば猫を見て驚いた声だった。
我は思い悩み夜中の道を歩く。
小親を売って養子の手から姉上を救うか姉上を差し置いて小親と楽しく生きるかどちらにすればいいか分からない。
小仮屋まで来た。
橋の上まで来たが決められない。
小親は寝ているだろうと思う。
2、
坂道を登る。
峰の近くになると、艶子之墓、という石碑があった。
貴い家に生まれたが継母に疎んじられ追い出されこの辺りに隠れ住み子供たちに手習いを教えていたが若くして亡くなったと老人たちがいつも話していた。
苔添い墓に草が生え人の来た形跡もない。
広岡の姉上は我にはどのような女なのか。
小親は棄てれば救われると叫ぶものが胸に響く。
様々なことが聞こえてくるが落ち着くと峰の方から清き謡が聞こえる。
松風だ。
また少し坂を歩く。
また山の端から謡が聞こえた。
ソト堂の前に行き覗いてみると扇子を裃(カミシモ)を着た人が4、5人いて尼君が一人薄茶の手前をしていた。
そしてそっと立ちあがった。
山の端に歩いていく。
小路が見えたが襟を正して言う。
ここにいる者、聞け、わが心は定まった。
慈しみ深い姉上、われは小親と別れる悲しさをもって救うことにする。
姉上が楓のために陥ったと聞く。
その境遇に報いるために参る。

・感想

何て言ったらいいんでしょうか。
難しいような意外とそうではなかったような。
現代の価値基準において読めば「ありえねー!」って話だがそれで一蹴していいのか、と思いたくなる絶対不可能だと分かっているからこその憧れみたいな。。。
ストレス社会で迷走しながら日々生きているからこそこんな日本語文学に出会えた感動と恍惚に浸れる喜びも一方ではあったりと。

23歳で書いたんですか。。。
天才なんですかね。
それとも昔の人の方が頭が良かったんですかね。
男からすると年上の女性に甘えたい頃良い年齢だったんだと思います。

娯楽がないから劇団がものすごく楽しみで、なんて熱量が半端なかったんでしょうね。
それもそれで羨ましさがありますね。
姑虐めだったり孤児だったり不条理と分かっても忠義を尽くすとか時代ですなあ。

「幻」は自分で勝手に美化できる、だから「幻想」は最も美しい、だから「幻想美」をかくんだ、
ということなのかな。


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