俺とお前と重力

皆さま、こんばんは。

 

本日は、自分と相性の良くない神社はあるのか、ということについてお話ししたいと思います。

 

この質問、結構よく耳にすることがあり、私自身も気になっていました。

私の実体験から先に結論を申し上げると、個人と神社の相性はある、と思います。

 

行くだけで歓迎してもらえるところもあれば、自分でもなんとなく行く気がしないところもあり、これは一種の相性なのかな、といろいろな寺社を巡っているうちに感じるようになりました。

 

 

 

 

 

具体的に、お話ししますね。

 

例えば私の場合ですが、明治政府の手が入りすぎた場所は苦手なところが多いな、と感じています。

 

東京の寺社を巡っていた時、明治政府が建立したあるお堂にうかがったことがあるのですが、ここはハッキリと出たいと感じました。

 

そこでは、重力が増したような激しい重圧感、ガラス箱の中に閉じ込めらたような閉塞感、更には体内コンパスが回転し続けているような方向感覚の乱れなどが起こってしまい、慌てて退散しました。

 

京都に来てからも、やはり基本的には昔からご神域として祀られていた貴船や東寺などの場所の方が、近年に建てられた寺社よりは居心地が良いなと感じます。

 

先日ブログに取り上げた聖護院門跡に行った日も、実はもともとは別に目的地があったんです。

その場所も、明治政府が主導して手を加えた場所でした。

 

けれど、いざバス停に着いてから、急に気が変わってしまい、予定していた拝観コースにある別の神社から参拝しよう、と思い立ったんですよ。

 

そして、その神社に行ってみた帰り道、なぜか道に迷ってしまいました。

バス停のあった通りの方向が分からなくなってしまい、とにかく大きい道路へ戻る道を探そうとしていたら、聖護院門跡のある小路に出た。

 

聖護院門跡は通常、予約をしないと入れない場所なんです。

しかし、その日は運よく特別公開の期間で、予約がなくても内部拝観が可能でした。

 

迷ってしまったせいで、時間も無くなってきていたため、結局は最初の目的地を諦めて、聖護院門跡を拝観し、結果的には聖護院門跡という場所に一目ぼれする、という不思議な経験をしました。

 

 

 

 

 

 

これだけなら偶然、で片づけられる話かもしれませんね。

 

でも、この話、まだ続きがあるんです。

 

ご存知の方も多いと思いますが、今日10月22日は時代祭が開催される予定でした。

 

時代祭は神事ではないので、調査というより観光目的の軽い気持ちで、私もこちらを見学しようと思っていました。

 

けれど、残念なことに今回の大型台風の直撃で、お祭りは中止になってしまったんですよ。

 

それで、考えてみるとこのお祭りも、行列の行き先が平安神宮（明治政府が1895年に建立）なんですね。

 

私の場合、貴船という雨の神様が大好きなので、台風や雨天はむしろ、自分にとって良い意味がある、と考えることにしています。

 

こうした出来事をいろいろ考えた末、明治政府のカラーが強い施設は、特に理由がない場合をのぞいて訪問を控えようかな、と思うようになりました。

 

これは別に、そういう場所に行くと悪いことがある、という話ではありません。

上記の場所も、私には合いませんでしたが相性が良い、と感じる方もいっらしゃると思います。

 

ただ、ご縁のある神社やお寺というのは、行こうと思っていなくてもたどり着いてしまうものなのかもしれない。

逆に、ご縁のない場所というのは、行こうと思っていても行けないこともある、という程度の話に考えてください。

 

私の場合、先にあげた聖護院門跡は、道に迷ってたどり着いたわりに、特別なご縁を感じました。

 

実は以前から、熊野三山が大好きで、得に熊野本宮大社は、こちらの社殿が刺繍された御朱印帳をわざわざ愛用しているくらい、大好きなんです。

 

 

私の御朱印帳。

 

 

 

聖護院門跡は、この熊野三山をもともと管理していたお寺ということで、偶然とはいえ、この地を訪問できたことは、私にとって本当に特別な思い出になりました。

 

これは、ご縁の感じられない場所に入ってはいけない、という意味ではありませんよ。

 

ただ、神仏とのお付き合いには、やはり自分だけでは決められない、不思議なご縁が背景にあるのではないか、というのが私の結論です。

 

よい関係を築ける素敵な寺社に、ひとつでも多く巡り合えるといいですね。

 

 

 

それでは、本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました！

 

 

 

 

 

 

追伸：

聖護院門跡、ただいま修験道修業の体験コースの参加者を募集中です。

今回は女性も参加OKだそうですよ。

さすがに、老若男女とわず救済の対象としてくれるお寺だけあって、懐が深いですよねえ。