おっ!漫画 夢中熱中放送中
“おくりびと”
(本木雅弘主演、広末涼子、山崎努、余貴美子 他)
小説や
漫画原作の映画作品が増えてきて、ブログで繋がっている方から、ご紹介した本の映画をオススメされることが多く、映画カテゴリを作ってみました
その第一弾。
2008年公開、本木雅弘さん主演の、
「おくりびと」です
湯灌の儀式から映画は始まります。
本木雅弘さんの所作が美しいと話題になっていましたが、本当に美しかったです。
流れるような動きで、魔法のようでした。
死後硬直のために硬くなった関節を自分の手で温め、動かせるようにしてから、布団をかけて着ている浴衣を脱がせ、浴衣を掛けて布団を折りたたむ。
一連の動作を、ゆったりと丁寧に、でも素早く行っていきます。
湯灌とは、亡くなった方を最期に綺麗にしてあげたいと願うご家族の希望に沿って、亡くなった方の身体を清め、着替えをさせ、お化粧まで施すことです。
本来は、家族で行うものでしたが、現在は業者に委託することが多いです。
湯灌を担当するのは、湯灌を専門に行っている業者か、家族が特に本格的な湯灌を希望しない場合は、葬儀会社のスタッフが行います。
映画は、雪のなか車を走らせ、一軒の家を訪ねるところから始まります。
本木雅弘さん演じる主人公が湯灌を行なっていたのは、綺麗にネイルをした、髪の長い美しい方でした。
流れるような動きが、下半身を清めるところまでいったとき、止まります。
そして、山崎努さん演じる社長に耳打ち。
変わってほしいと頼みます。
社長はやれ、と言いますが、主人公の頑なさに、交代します。
清めようとして、主人公同様に手が止まる社長。
家族に尋ねます。
「お化粧は、女性と男性どちらにされますか」。
遺影に使われた写真は、学ランを着て短髪姿の男性の姿が写ったものでした。
家族の言い争いが始まりそうな雰囲気になりながら、家族の出した答えは、「女性で」、でした。
場面は変わり、オーケストラでチェロを演奏する主人公の姿が映し出されます。
空席の目立つ客席。
演奏が終了したのち、控え室にオーナーがやってきます。
「解散」。
その一言で、主人公が所属する楽団はなくなりました。
途方にくれながらチェロを自宅で眺める主人公。
演奏のために、新しいチェロを購入したばかりでした。
その時、ウェブデザイナーをする、広末涼子演じる妻が帰宅します。
楽団が解散することを妻に告げる主人公。
妻は、また別のところを探せばいい、と励まします。
けれど主人公は、自分くらいの演奏では、どこにも雇ってもらえない、と言います。
妻にチェロを購入したことを初めて言う主人公。
妻はチェロの値段を尋ねます。
指で示す主人公。
「100万くらいなら、私が仕事で稼ぐ」という妻。
主人公は首を横に振り、チェロの値段が1800万円だと言います。
値段に驚く妻。
プロの演奏家が使うチェロはそのくらいの値段は当たり前だと言う主人公。
そんなに大切なことをなぜ言ってくれなかったのか、と妻は尋ねます。
「反対されると思ったから」。
その答えに、妻は夕食の用意をする、と席を離れます。
ほどなくして、妻の悲鳴があがります。
何があったのかと駆け寄る主人公の目に映ったのは、ビニール袋から逃げ出すタコでした。
妻が知り合いからもらったタコが、まだ生きていたのでした。
川にタコを放しに行く主人公と妻。
主人公は、音楽をやめる、と妻に伝えます。
やめてどうするのかと尋ねる妻。
「田舎に帰ろうと思う」、と落ち込んだ様子を見せながら言う主人公に、妻は「賛成」、と笑顔を見せます。
後日、主人公はチェロを売却します。
チェロを手放したとき、不思議とスーッと楽になった。
夢だと思っていたものは、本当は夢じゃなかったんだ。
その独白とともに主人公は新たな道を模索し始めます。
再び場面は変わり、故郷で亡くなった母が遺した家で妻と2人、食卓を囲む主人公。
求人広告を見て、「旅のお手伝いをする仕事」という求人を見つけます。
未経験可、正社員というところに惹かれ、旅行代理店かと思い、面接に行きます。
結果は即採用。
仕事内容を問う主人公に、「納棺」と答える社長。
わけがわからず、「安らかな旅のお手伝い」と書かれた求人広告を見せると、社長は、“旅”ではなく、安らかな“旅立ち”のお手伝いだと告げます。
主人公は戸惑いますが、嫌だったらいつでも辞めたらいい、と言う社長の言葉と、給料の額に納棺の仕事を始めます。
作中、印象的なシーンが数々あります。
先にあげた、主人公がチェロを売るシーン。
私自身が、看護師とは違う道を探す、と決めた時の心情と重なりました。
湯灌の儀式の映像撮影のため、主人公が死体役をするシーン。
自宅で亡くなり、腐敗した遺体を目の当たりにし、主人公が嘔吐するシーンと、自分が臭う気がして、バスを途中で降り、偶然見かけた銭湯に飛び込んで身体を何度も何度も洗うシーン。
夕食に出た鳥を見て、腐乱した遺体を思い出し、嘔吐したあと、妻に抱きつくシーン。
これらのシーンを通して、納棺師として働くことに対しての葛藤が描かれます。
亡くなった母の写真を見ながら、母の死に立ち合って見送ることができなかった罰かと主人公が苦悩するシーン。
納棺師という仕事に対し、思い悩み、久しぶりに手にとったチェロを一心不乱に弾き、美しい音色を響かせながら、亡き母との思い出を思い返す主人公と、主人公が納棺師になったとは知らず、チェロの音色を、妻が
布団のなかで微笑みながら聴くシーン。
仕事に行くことに躊躇いを覚え、川沿いでたそがれる主人公を迎えにきた社長が、「この仕事は君の天職だ」と言うのに対し、「てきとうなことを言わないでください!」と主人公が怒るシーン。
社長との言い合いのあと、連れていかれた場所で社長が湯灌の儀を執り行うのを主人公が見つめるシーン。
冷たくなった人間を甦らせ、永遠の美を授ける。冷静であり、正確であり、そして何より優しい愛情に満ちている。
別れの場に立ち会い、故人を送る。
静謐で、すべての行いが美しいものに思えた。
社長のプロフェッショナルな仕事ぶりと、大切な人の死を前に、怒りや哀しみで頑なに閉ざされていた家族の心が癒されるのを見て、主人公が納棺師という仕事について、改めて考え始めます。
主人公が友人に「もっとマシな仕事に就け」と言われ、妻にも「恥ずかしいと思わないの、今すぐ仕事を辞めて」と言われるシーン。
仕事先で、事故で娘を亡くした家族が、「こんなひとになりたいのか」と加害者を主人公の目の前で罵るシーン。
身近なひとにや、湯灌の儀を執り行った家族にさえ蔑まれる、主人公の哀しみが描かれます。
社長に一緒に食事をとることを勧められ、
生きるために食べるのだと言われた主人公が貪るように食べ始めるシーン。
納棺師として生きていく肚が決まるシーンです。
このシーンを機に、納棺師として主人公が働く日々と、豪快に食べる様子が繰り返し映し出されます。
身近な人の死に、納棺師として主人公が立ち会うシーン。
納棺師としての、主人公の誇りを感じ、プロフェッショナルな仕事を見せます。
その様子を見た妻が、別の場面で「夫は納棺師なんです」というシーンは、物語の大切な部分だと感じました。
本木雅弘さんの、繊細な役柄を演じきられた演技。
広末涼子さんの、可愛いけれど、芯のある妻としての演技。
怪優・山崎努さんの、奥深く、魅力的な演技。
余 貴美子さんの、物語を深める演技。
ストーリーだけではなく、俳優さんの魅力溢れる、素晴らしい作品でした。
看護師として立ち会うことも多い、死。
そして、ひとりの人間としても逃れることのできない、死。
死は誰も関与することができない個人的な経験ですが、それだけでは完結せず、配偶者や子といった、遺される身近な人間にとって特別な経験だと、父の死を通して感じます。
湯灌の儀を行うことは、「死の先」に繋げることだと感じ、おくりびとというタイトルを噛みしめる映画でした。
生死は分けて考えられがちですが、看護師としたての経験や、父の死を経験したことから、死を見つめることで生を生き切ることができるのではないかと思います。
死は穢れとみなされがちですが、大切なひとが亡くなったときには、きっと故人を穢れとは見ないと思います。
そんな自分の気持ちに通じる作品でした。
本木雅弘さん自身が、こちらの本を読んで、納棺師を描く映画を作りたいと訴えて完成した作品だそうです。
本木雅弘さん自身が何度も青木さんのもとを訪れますが、映画化するにあたり、青木さんの思想ととずれてしまうという理由から別物として作ってほしいと言われ、「おくりびと」というタイトルで映画化されました。
あとからその情報を知ったのですが、本木雅弘さんの映画化にかける情熱がとても伝わってくる素敵な演技でした。
「納棺夫物語」は手に入れたばかりなので、また読んだらレビューしたいと思います
明日明後日はお休みです
娘の夏休みも残り少なくなってきたので、娘とともにお休みを満喫したいと思います
漫画 シンプルだけど、凝っている。
★漫画の一覧は、!
★登場人物
★自己紹介は、♪
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
P・Hで、毎週土曜日更新の
4コマ漫画『20代コドモ女子・アイコの痛い恋愛』
今週は・・・
20代のアイコ、ユウカのちょっと痛い恋を
ぜひ、ご覧下さい!
この漫画の解説はこちら↓
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
■ブログ版:子供おばさん編
・漫画の一覧は
・最新漫画から読みたい人は
■夏休み企画:長編漫画
・「子供おばさんの“恋する予感”の夏休み」は
・始めから一気に読む場合は
★子供おばさんの世界を書籍や電子書籍で!(エッセイ本)
★主人公・アイコがつぶやきます。ツイッター→@
★ぜひ、ポチっとお願いいたします!
漫画 美しい知恵 人へ 地球へ
念佛宗総本山無量壽寺【其の二】
巨大かつ豪華絢爛な山門をくぐるとまず「手水舎」があり、そこで手を清めます。
見上げるとここにも色鮮やかな装飾が施してあります。
更に進むと小高い山の山頂に建つ「五重塔」
そして「聖徳太子殿」
聖徳太子殿は間近で見ると、きめ細かな匠の技が細部まで施してあり美しい。
庭園は完璧な手入れがなされており、参道も小さなゴミひとつ落ちておらず、その徹底ぶりには驚かされます。
庭園にある聖徳太子が詠んだ歌が刻まれた石碑。
「いそげ人 弥陀のみふねの かよふ世に のりをくれなば いつかわたれむ」
ガイドの僧侶の方が歌の意味を噛み砕いて丁寧に説明して下さいましたが理解できませんでした…
更に進むといよいよ「本堂」が間近に迫ってきました。
秦の始皇帝を描いた漫画「キングダム」に出てくるような光景が目の前に広がり、にわかに現実感を喪失します。
当施設はあくまで観光施設ではなく比較的歴史の浅い新興宗教であるため広く周知されてはいませんが、日本にこれほどのスケールの施設が存在することに改めて驚き。
石階段の蹴込み部分にも全て波模様の装飾が施してあります。
この段差と踏面の幅は人が最も楽に登れる幅に設計されているとの事。
階段を上り切り来た道を振り返ると、改めて施設の壮大さを実感。
“全世界五億二千万人の仏教徒の聖地”を謳うだけの事はあります。
遂に本堂に到着。
“世界一の仏教寺院建築”といわれる日本建築史上類例のない高さ50mを超える本堂。
其の三へ続く。。