ビデオカメラの紹介
ビデオカメラ特集。
「・・で?
引っ越してからは同棲状態だって?」
思わず呆れたような声になってしまうのは仕方ない。
「大野さんたら、同棲なんて。
・・翔くんが言ったの?」
なんて、潤は恥ずかしそうにしてるけど。
・・見たらわかるだろ。
寝室に置かれてあったベッド。
アレ、一人暮らしのサイズじゃないから。
ご丁寧に枕が2つ並べられて、真っ白なシーツがかえって生々しい。
ベッドサイドに何故かビデオカメラが置いてあるのをツッこむ気にもならなかった。
潤が引っ越したと連絡をもらってから、実際訪ねてくるまでに2週間程経っていたけど
この部屋にはすでに色濃く2人の生活の匂いが染み付いていて
潤の手料理でもてなされてる今も、すでに胸焼けしそうになってる。
「一緒に住んでるなら、翔ちゃんの部屋要らなくない?」
「あそこは、勉強する時に使うから・・」
確かに、ここには学習用のデスクらしきものは無い。
あるのは大きなベッドに立派な冷蔵庫、充実したキッチンにテーブルといった、ひたすらラブラブな日々を過ごすための家具。
例えるなら新婚夫婦の家みたいな。
「・・で、翔ちゃんはまだバイト?」
「うん。最近、掛け持ちしてて忙しいみたい」
「へえ。そういえば、松潤はバイトしないの?」
「・・翔くんがダメだって」
「何で?」
「・・余計な虫が付くとか言って・・」
「はあ?」
「そのぶん俺が稼ぐからって。
だから俺は、洗濯掃除と料理担当」
「・・そりゃまたずいぶん束縛されてんだな」
「そんなことないよ。
だって朝と、学校の行き帰りと、夜しか一緒にいられないし・・」
「・・それ、授業とバイト以外ずっと一緒ってことだろ」
「そうだけど・・」
ハイ、馬鹿ップル。
まあでも、松潤が幸せそうならいいか。
・・なんて、俺もとことん2人には甘い。
ーーー
夜になってバイトから帰ってきた翔ちゃんに
「いい感じに潤のこと囲ってるねえ」
一応嫌味を言ったけど
「本当、智くんのおかげだよ」
なんて爽やかに返されてしまい、もうそれ以上何も言えなくなって
仕方なく笑って缶ビールで乾杯する。
まだ酒を飲めない潤が先に寝室で眠ってしまっても、夜中まで翔ちゃんと2人ダラダラとリビングで飲んで、酔っ払っていつのまにかソファで寝てしまった。
微かな物音でふと目が覚めると、そこで寝ていた翔ちゃんの姿はなく。
『・・め、』
寝室の方から、何やら声がする。
『・・だめ、そんなにしたら・・・
・・おのさん、起きちゃう・・』
・・ん?
『・・いじょうぶだって・・
・・くん、熟睡してたから』
・・・、は!?
『・・んっ・・めって、・・・あっ』
うおい!
え?ヤ ってる!?
まさか、俺が泊まってんのに!?
う、嘘だろ・・!?
驚きのあまり金縛りにあったように体が動かない。
だけど寝室からはもう、そうとしか思えない物音と
潤の必死に抑えたような
『ん、・・ッン!』
みたいなエ ロい声が・・・。
そのうち、それがだんだん泣き声みたいになってって
『・・っくん、ヤバい・・、
きちゃう・・!』
・・きちゃう?
来ちゃうって、な、ナニが!?
『・・は、マジ?
ほら、・・んでもいいから・・』
俺も何でか体に力が入ってきて、
・・い、いよいよか・・!?
と必死で聞き耳を立てるけど
そのあと、何故だかひっそり静かになって
拍子抜けしたまま、そのうちまた睡魔に襲われてしまった。
ーーーーー
「翔くん、大野さーん、起きて?」
潤の声に目を覚ますと、俺はやっぱりソファで寝ていて
ソファの下では、昨夜と同じようにラグの上でクッションを枕に翔ちゃんが寝てる。
テーブルには潤が用意してくれた朝食が並んでいて
「もー、2人とも飲みすぎ!
起きたら部屋じゅう超酒臭いんだもん。
ホラ、手伝って!」
テキパキ動く潤に、昨日聞こえたような行為の名残りは無い。
「うー・・、二日酔い・・」
床で這いつくばりながら唸る翔ちゃんは、寝起きの酷い顔で
「ホラ2人とも、顔洗ってきて!」
とテキパキ松潤に追い立てられていた。
ありゃ夢か・・?
まあ、俺がすぐそこで寝てんのにあんなことするわけないか。
だってどうせ毎日ヤ ってんだろ?
なんて歯磨きしながら、顔を洗う翔くんの後ろ姿を眺めていたら
タオルを取ろうと手を伸ばした翔くんの腕の
ちょうど肘と手首の間にある、内出血のような痕が目に入った。
それは出来たばかりの赤い痕で・・・
『ほら、噛んでもいいから』
突然、昨夜聞こえた翔くんの台詞が脳裏に蘇る。
「あーっ!!」
「わっ、びっくりしたっ」
な、何!?と翔ちゃんが驚いて俺を振り返ってくるけど
・・・びっくりした、じゃねえ。
「てめえよくも・・」
「え?は?」
「・・よくも俺に聞かせてくれたな?」
「え、何?何のこと?」
「何のこと?じゃねえ、俺の気持ち知っててワザとだろ!?」
思わず掴みかかると
「智くん起きてたの?」
「・・起こされたんだよっ」
「・・、ああ」
白々しい。
忘れてた、コイツの潤への執着心。
これは思っ切り俺への牽制だ。
その証拠に
「・・やっぱり?」
にやりと口角を上げると
「潤には言わないでやってね。気にしてるから」
と俺の肩をポンと叩いて洗面所から出て行った。
ーーー
帰り際。
「大野さん、いつでも遊びに来てね!」
とニコニコ潤に言われたけど
「おう、また来るわ」
と返したけど。
幸せな潤の顔はやっぱり何度でも見たいから、また来るとは思うけど。
この部屋に泊まることは二度とねえな。
うん。
ー 完 ー
ビデオカメラ 関連ツイート
ヨウォニが歌を用意してきたからと、歌うことになり、メンバーが客席へ。
ビデオカメラの前に座ったホンソクによってヨウォンフォーカスのカメラにセットし直されました😂💕 https:…
スマホでもどんなビデオカメラでもいいと思います。僕のマネをする必要はありません。一眼で撮影の方が面倒ですから!!iPhoneの動画綺麗ですからねぇ
撮影したらツイッターにドンドン動画、写真をアップしてください!