パナソニック労組が08年より行なっている。
申込制。抽選に当たった。
入口には募金箱が置かれた。アクリルケースの中にはかなりの紙幣。今までにもちょいちょい実行済みにつき、貯金箱の方に幾ばくか入れさせていただきました。
今回は、西日本豪雨の被災地にも回る。
被害の甚大さがいまだ胸に重くのしかかる。
回復には時間がかかる
震災の時もそうだった。随分沢山応援していただいた。今度はこちらが支援する番だ。

出演
瀬尾和紀 フルート
大萩康司(やすじ) ギター
プログラム:前半
シャンカール
魅惑の夜明け(Fl,g)

バッハ プレリュード、フーガとアレグロ
bwv998(g)

メルカダンテ ドンジョバンニより「お手をどうぞ」のフルート編曲版

バルトーク ルーマニア民族舞曲(Fl,g)

後半
ボルヌ カルメンファンタジー(Fl,g)

マレ スペインのフォリア(Fl)

ピアソラ タンゴの歴史 (Fl,g)

休憩時間にワインのサービスがあったが、飲めないのでパス。

非常に良かった！
瀬尾さんを聴くのは初めて。非常に躍動感のある、アグレッシブなプレイ。3連トリルがこれでもかと繰り出されるジョバンニの変奏曲や、マレのフォリアなど、余裕綽々。
それでいて、自然なんですね
たっぷり息を含ませて
のびのびと歌っていた。
大萩さんのギターは
ちらちら星が瞬くような、優しい調べだった。 特にバッハが、円やかな日だまりをイメージさせて、ステキだった。

意外だったのは魅惑の夜明け。題名からマントバーニ調をイメージしたが、ギターの、まるでシタールのような弱音で始まった。
フルートの奏でる旋律は中東風。砂煙の中でロマ達が踊っている姿をイメージした。

カルメンファンタジーは、フィナーレでホセがカルメンに捨てないでと懇願する場面から始まった。ヴァイオリン版とはまた違った、つなげ方が新鮮。
悲劇を暗示する、前奏曲の後半部→ハバネラ(フルートのしゅるしゅる舞うトリルは圧巻！) ロマの歌→闘牛士の歌でフィニッシュ！見事！

ピアソラの直前で、やっと挨拶になった
トークを交える予定だったが、観客の集中力が熱くて、この空気を壊したくない意向から演奏のみで来たそうだ。
ピアソラのタンゴの歴史

お二人は、20年来の共演歴とあって「お互いの呼吸を聞きながら、空間に自由な音色を描くのを楽しんでいる」
(瀬尾さん)
ギターのボディをコトコト叩くところが、ピアソラらしい。打楽器のテイストを持ち込むのが、何とも斬新なインパクト

アンコールは
ピアソラのアベマリア
たまたま仙台フィルのカルテットで聴いたばかり。出だしの半音階が薄日が射し込むようなすがれた色合いで気に入った。

大萩さん、爪が欠けてしまい、せっせと修繕、ササッと調弦しての
アンコールだった。

響きの良いホールなので、フルートの伸びが余韻を連れて来てくれた。ギターも耳を澄まさなくてもしっかり届いてきた。
巧まざる自然体のテクニックに、プロの能いを感じた、二時間だった。