マネージャーさまざまな種類と豊富なラインアップ
6時間で覚えるマネージャー絶対攻略マニュアル
絵を描くのが好きなんだ
空
建物
何気ないもの
近くにいる人
風景
写真のように、その一瞬を捉えることはできないけれど、その瞬間というか一部を捉えて表現することが楽しい
(ぎゃははは!)
(なぁ。)
(あ?)
(あいつ、またなんか1人で描いてるよ。)
(うわっ。ほんとだ。きもっ…)
(他にしたいこととか、誰かといるとかねーのかよ。)
(あるわけねーだろ。あいつ、友だちいねーんだから。)
(あはは。それもそーだな。)
うるっさいなぁ…
全部聞こえてるって
友だちはいないのは認めるよ
わざわざ作ってないんだから
1人の方が楽だから…
バンッ
「はぁ…よし!誰もいなーい。やった!」
毎日のように向かう屋上
ここに来るのなんて自分くらいしかいない
だけど、たまーに誰か来てることもあるからその時は気分が落ちる
「今日は、あれを描こう…」
スケッチブックにペンで描き始める
屋上から見える景色をぼーっと眺めながら手を動かす
いままでで、いろいろ描いてきた
どれくらい描いてきたかなんてもう自分でも分からない
描けないものなんてないと思ってた
だけど、唯一…
自分には描けないものがあった
それは…
私が想いを寄せている人
初めて見た時…
その人を描きたいと思った
だけど、スケッチブックにペンを走らせようとしても上手くいかなくて…
だから、自分が描きたい一部に貴方がいても、その部分はどうしても描けなかった…
私の絵には、貴方は存在しないんだ
自分の好きな人なのに…
その人を描くことができなくて情けなく感じた
バンッ
屋上の扉が勢いよく開く音が聞こえて振り向いた
そこには…
「てちー!」
「なんだ…ぴっぴか。」
隣のクラスの志田愛佳が立っていた
小学校からの腐れ縁で、
まぁ…唯一の友だちと言える人
飽きもせずに私に絡んでくる
「なんだってなんだよ。」
「別に。」
「描けるようになった?」
「……。」
「え?まだ?」
「…うるっさいなぁ。」
「前に描いてたやつ良いと思うんだけど…あれ、ちょうだい!」
「…捨てたよ。」
「は?捨てた?」
「上手くいかなかったから。」
「めっちゃ上手だったじゃん!!」
はぁ…勿体ないなぁなんて隣でブツブツ文句を言っていたけど、無視して手を動かし始めた
「理佐も見たいって言ってたよー。」
ん?今なんて言った?
聞き流していたけど、その部分だけははっきり聞こえた
「…渡邉さんに言ったの?」
ぴっぴを睨みながら聞いた
「てちが理佐のことを好きだってことは言ってないけど、絵が上手いってことは言ったよ。」
「はぁ…なら許す。」
私が好きなのは、同じクラスの渡邉理佐さん
かわいくてかっこよくて…
大人しめだけど、意見を言う時はちゃんと示している
周りからの評判も良くて人気者
愛佳とは部活が一緒で仲がいいらしい
私と渡邉さんは、同じクラスだけど、生きてる世界が違うって感じがする
「言っちゃえばいいじゃん。」
「こんなヤツの相手なんかしないでしょ。」
「そんなことないって。同じクラスなんだからさぁ…話してみればいいじゃん。」
「できたらこんな思いしてない。それより、私と一緒にいたら悪い噂広まるからいい加減やめたら?」
「そんなのどーでもいい。私は、てちと話したいから話すだけ。絡みたいから絡むだけ。」
「…はぁ……。」
「てちは、もっと明るくいこうよ。よく見るとさ…イケメンじゃん。」
「なに言ってんの?寝言は寝て言いなよ。」
「割と本気で言ったんだけどなぁ。」
「……そういえば、部活は?」
「話し逸らさないでよ。今日はないよ。」
「別に逸らしてない。ないなら帰りなよ。」
「ざんねーん。ぺーと理佐待ってるんだ。」
愛佳が”ぺー”と言ってるのは、愛佳と同じクラスで、同じ部活のマネージャーをやっている渡辺梨加さん
「同じ部活なら愛佳と同じく暇なんじゃないの?」
「それが、ぺーは委員会の仕事で、理佐は先生に呼ばれたみたいで…」
「ふーん…」
直接話したことはないけど、愛佳からよく話を聞くから、なんとなく知ってる
「あっ、ぺーからLINEきた。」
「じゃあ、もう行きなよ。」
「うん。なんかあったら、私に言ってよ。」
「はいはい。」
こうやって素っ気ない態度をとってるけど、愛佳には感謝してるよ
なにげなく声をかけて気にかけてくれるからね
空はオレンジ色になって涼しくなってきた
暗くなる前に帰りたくて、教室に
ることにした
ることにした
教室の前まで行くと、何人かが私の机の周りで喋っているのが見えた
(それはやばくね?)
(別にいいでしょ笑)
(ウケるー。)
(さすがにやりすぎじゃ…)
(大丈夫だろ。)
ガラガラッ
(え?やばっ…)
(アイツ来たじゃん。)
「……。」
(おーい。平手ー。お前のジャージ、ボロボロになってるぞー。)
確かに、私の机の上にはボロボロになってるジャージがあった
「…あんたらがやったんでしょ?」
別にどうでもいいし、絡む気なんてなかったけど、ニヤニヤしてる顔に憎悪を感じて吐き捨てるように言った
(あ?)
(俺らがやったって証拠でもあんのかよ。)
(言いがかりはやめてくんね?)
(お前、うざいんだよ。)
(前髪、邪魔だろ。ちょうどそこにハサミあるから切ってやるよ。)
(おっ。いいねー。)
すると、1人が私のことを後ろからおさえて動きを封じてきた
抵抗しても男子の力にはやっぱり勝てなくて…
「…やめて…」
(なんか言ったか?)
「…やめてって…」
(動けないようにちゃんとおさえてろよー。)
(OK。早くやっちまえよ。)
もう…ダメだよね…
諦めて目を瞑る
ガラガラッ
「あんたらなにしてんの?」
え?
(は?)
(あっ…渡邉じゃん。)
(お前には関係ねーだろ。)
「関係ある。そこ、私の席だから…」
私がおさえられてた場所には渡邉さんの席があった
(じゃ、避けるから邪魔すんな。)
「そういう問題じゃないし。あと、平手さんにも用があるから消えてくんない?」
(俺らもコイツに用があるんで…その後にして。)
「あのさ…穏便に済ませようとしてんの分かんない?男子数人で女子1人囲んでさ。ダサすぎ…」
(あぁ?言わせておけば、ちょっとかわいくて人気あるからって調子乗んなよ。)
「かわいくないし、調子にも乗ってない。」
(その態度が調子乗ってるって言ってんだよ。)
「はぁ…さっき、あんたらが平手さんのジャージを切り刻んでたところの映像をばら撒かれたい?」
(え?)
(は?)
渡邉さんのその一言で、男子達は固まっていた
「クラスの人達、平手さんも含めて、あんたらのこと迷惑だと思ってんの。」
(……。)
「明日、先生から処分されると思うから、これ以上問題起こさない方がいいと思うけど。」
(チッ…帰るぞ。)
私に絡んできていた男子達は、ぞろぞろと帰っていった
「あの…」
「嫌なら嫌って最初から言いなよ。」
「えっ…」
「何もしないからアイツらもいい気になってヒートアップすんの。」
「…すみません…」
「はぁ…そうやって自信なさげにされるのも困る。」
「…すみません。」
「…好きな人が、こんな弱々しいとか嫌なんですけど…」
「……すみま……ん?」
「聞こえなかった?」
「えっと…好きな人…とは?」
「平手さんのこと好きだって言ってんの。」
「へっ?/////」
「愛佳が、平手さんのこといろいろ話してくるから気になり始めて…いつの間にか好きになってたの。」
「……私も…渡邉さんのこと…好き…です…つ、付き合って…ください。」
「うん…よろしく…私から言わせるのかと思った。」
「それは、さすがに…」
「でも、私が好きって言わなかったら、告白なんてしてくれなかったでしょ。」
「そ、それは…」
「ごめん。いじわるした…」
「でも、確かにそう……っ……」
言いかけていた時に、急にネクタイを引っ張られて話せなくなった
唇を奪われたから…
「友梨奈、家まで送って。」
「うん…でも、いいんですか?私が渡邉さんと一緒に帰って…」
「あのさ…さっきも言ったけど、自信なさげなの困るし、弱々しいの嫌なんだけど…」
「すみません。」
「で?一緒に帰るの?帰らないの?」
「私と一緒に帰ってくれませんか?」
「いいよ。あとさ…」
「はい。」
「敬語やめて。」
「はい。」
「渡邉さんじゃなくて、名前で呼んで。」
「はい。」
「ほらっ…呼んでよ。」
「り、理佐…」
「ふふっ…うん。」
私が、理佐って呼んだら優しくふにゃっと笑ってくれた
その笑顔が輝いて見えて胸が高鳴った
その表情をずっと見たいと欲が出た
「あと、もう1つ。」
「な、なに?」
「愛佳が言ってた。」
「なにを?」
「私のことを描いてくれたのに捨てたって。」
「そ、それは…上手くいかなかったから。」
「私のこと描いてよ。」
「だから…上手くいかないって…」
「時間がかかってもいいよ。」
「えっと…」
「これから、ずっとそばにいるんだから描けるようになるでしょ?」
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「じゃあ、描けるまでは絶対に私から離れないで…」
「描けるようになってからも離れる気ないけど?」
いたずらっぽい笑顔をした貴方を見て、これからも貴方にはかなわないと思う
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マネージャーが好きな高校3年生だお!
🕑19:00〜
今回は、
部活のマネージャーになったよ〜⚾️🏀✨
ぜひチェックよよよよよよろしくね♪
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