ロケのFANの人大みーんな集まれ♪
空とロケのあいだには
さとしの成長を見ていたようで見ていなかった
じっと見つめる蒼い瞳も
少しはにかんだ様な笑みも
幼い妖精の頃の屈託のない笑顔ではなく
思春期の憂いを帯びた瞳に
少し恥じらいが混じった笑みに変わっていた
幼いままでいて欲しいと無意識に願う想いが
この子の成長を妨げていたのかと思うと
自分の事が情けなくなってくる
「蒼ちゃんから聞いた
特別な場所に行くんだってね」
さとしは、驚いた表情を浮かべて
それから伏目がちに小さく頷いた
「どうやったら、エルフの国に行けるのか
大ちゃんや蒼ちゃん、緋~ちゃんにも聞いたけど
方法はないって言われた ・・・
でも ・・・ 大ちゃんなら連れて行ってくれそうな気がしてる
だから、辛くなったらお兄ちゃんの事を呼んで」
「ふふ ・・・ やっぱりお兄ちゃんは心配性だ
今度行く特別な場所は一人では入れないんだ
だから、蒼ちゃんが一緒に行ってくれる」
蒼ちゃんが一緒なんだ ・・・
それは聞いていなかった
「それでも ・・・ キミが泣いていたら
俺は迎えに行くから ・・・ それだけは憶えておいて」
「憶えておくね ・・・
そうだ ・・・ お礼を忘れてた
カッコいいシャツ、ありがとうございました
おいらのお気に入りだよ
貰ったシャツは全部、持って行く」
「凄く似合ってるよ」
精悍な顔つきになったさとし
普通の妖精だと幾つくらいなんだろう?
「ホントにそう思ってる?」
疑ったような顔で見つめる
「思ってるよ、さとし君は何でも似合う」
「ふふ ・・・ 何でもか ・・・
このシャツが届いた日、緋~ちゃんも買い物してきたの
3人にって、全く同じデザインだった(笑)
だから、4人お揃い ・・・
あっ ・・・ お兄ちゃんも着てるから5人お揃いだ」
「ええっ!まじで?」
「うん、マジだよ
お兄ちゃんと緋~ちゃん、趣味が同じなのかな?
大概、同じ物になってる(笑)
3人ともお揃いだって喜んでたよ」
確か、夏祭りの買い物に行った時
ほぼ、緋~ちゃんと同じ物を指さしてた事を思い出した
「似てるのかも知れないな」
「顔も似てる ・・・ 翔先生とも似てる気がする」
「そうかな?似てるかなぁ ・・・
翔先生とはあまり話したことが無いから
よく分からないけど ・・・
緋~ちゃん程熱くないかな」
冷静そうに見えるけど
緋~ちゃんが一番、行動力がある気がする
「アハハ ・・・ 確かに緋~ちゃんは熱いかも ・・・
その熱は全部蒼ちゃんに向かってる(笑)
そういう意味では、翔先生が一番優しいかも」
「それは俺が優しくないって事?」
少し剥れた顔をするとニヤリと笑った
「どうかな(笑)」
「そこは嘘でも俺が一番って言わなきゃ」
さとしが可笑しそうに声を立てて笑う
「ジャッジできない(笑)
だって、お兄ちゃんはおいらに甘いでしょ
だから一番優しいに決まってる(笑)」
そんなに甘いかな? ・・・
さとしが言うのだから、そうなのかもしれないけど
「どれくらい掛かるんだ?」
「よく分からない ・・・
迷子の妖精さんを探すから ・・・
ずっと、はぐれたまんまの妖精さんを ・・・」
「迷子の妖精が居るの?」
「うん ・・・緋の妖精さん ・・・
それが誰かを教えて貰いに行くんだ ・・・
蒼の森が教えてくれるはずだから ・・・」
蒼の森?
心の中で引っ掛かるWord
聞いた事が有る ・・・ 蒼の森
「また、蒼の森に行くの?」
さとしが不思議そうな顔をして俺を見つめる
「お兄ちゃん、蒼の森を知っているの?
おいらの生まれた場所だけど ・・・
蒼ちゃんに聞いたの?」
俺は何を言ってるんだ?
蒼の森など知らないのに ・・・
「へ? ・・・ 聞いてないよ ・・・
そこで、さとし君が生まれたんだね」
「うん ・・・ 」
「気を付けて行ってくるんだよ
お兄ちゃん、ここで待ってるからね」
さとしは何か言いたげな顔をしたけど
そのまま言葉を飲み込んでニッコリ笑った
その笑顔が淋しそうで抱きしめたくなった
「ギュッとしていい?」
思わず口から零れた言葉
さとしははにかんだ顔で
「おいらがギュッとしてあげる」
そう言って、俺をギュッと抱きしめてくれる
「お兄ちゃん、大丈夫だよ
おいら、帰ってくるからね」
「さとし君の方がお兄ちゃんみたいだな(笑)」
何故か照れくさくて
訳の分からないことを口走ってた
「お兄ちゃんはお兄ちゃんだよ ・・・
そろそろ、蒼ちゃんの用事が終わるかも ・・・」
回された細い腕が解かれて
満面の笑みをたたえるさとし
甘い匂いだけが俺の腕の中に残った
「蒼ちゃんの用事って?」
「この世界に住むエルフさん用の飴玉を作るんだ
滞った気を浄化するものだよ
ここは ・・・ エルフの国と比べると
もの凄く空気が悪いから」
「エルフの国と言うのは草花が沢山咲いてるの?」
「うん、沢山咲いてる ・・・
この世界ほど便利ではないけど
清浄な空気に満たされた世界だよ」
さとしが暮らす世界に行ってみたいと思った
「チビ、いっぱい話せたか?」
蒼ちゃんが顔を覗かせた
「うん ・・・ 沢山話したよ ・・・」
「じゃあ、昼ご飯を一緒に食べたら
お兄ちゃんを送って
それから、向こうに帰ろうな」
「お昼ご飯作るの手伝う」
「じゃあ手伝って貰おうかな
お兄ちゃんの相手は緋~ちゃん」
「じゃあ、二人で出来上がるのを待ってるよ
実は何も出来ません」
緋~ちゃんが面目ないという顔
で頭を掻いた
「それは俺も同じです」
「二人とも不器用さんだもん」
さとしが蒼ちゃんと顔を見合わせて
可笑しそうに笑った
この笑顔を閉じ込めて持って帰りたいと思った
「ロケットペンダント ・・・
天道虫のお兄さんが届けてくれました
さとしとお揃いです」
緋~ちゃんがラッピングされた箱を取り出した
天道虫のお兄さんって ・・・
夏祭りの時に会った人かな?
「俺にですか?」
「ええ、大ちゃんが貴方の分も頼んでくれていたようです
ハンドメイドで一点モノなので
少し時間が掛かったそうです
その中にさとしの笑顔を留めてください
淋しい時、元気をくれますよ」
今の写真に智は写らない
持っているのは幼い頃の写真
「この写真を ・・・ 貴方に」
緋~ちゃんが渡してくれた写真は
今のさとしだった
「これは ・・・ どうやって ・・・」
戸惑っていると
ニッコリ笑って
「こんな芸当が出来るのは大ちゃんだけです
あの人は ・・・ 俺たちの保護者ですから(笑)」
そう言えば ・・・ あの時 ・・・
キミの保護者でもあるって ・・・
どういう意味なんだろう
「櫻井さん」
「はい」
緋~ちゃんが真面目な顔をして俺を見て
「今日、帰る時
必ず、さとしに名前を教えてください」
「俺の名前ですか?」
「ええ ・・・ 教えたとしても
今は呼んではくれないでしょう
ただ、さとしの心に貴方の名が残り光になる」
俺の名前が光になるのなら
何度でも教えるよ
「分かりました ・・・ 何度でも伝えます」
「一度で充分です
貴方にとっての光でもあるんですよ」
俺にとっての光?
俺が変わる為の光って事だろうか
<続きます>
ロケの使い道っていろいろあるよね♪
9月10日(月)
PM15:24-
帰宅中…..である。
凄い、でしょ。
移動中ではなく、帰宅中なんです。
「バイキング」を終え、休む間もなく…..。
「シンソウ坂上」のインタビュー・ロケがありまして…..。
で、今日のお仕事が終わっちゃった。
すんごく、得した気分っす!
佐藤さん、速攻で帰ってるからね。
夕方散歩、待っててね。
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※ロケ地許可済み https://t.co/kBAt9jSM2L