描写通信

描写通信

2時間で覚える描写絶対攻略マニュアル

2018/日本 上映時間116分
監督:中田秀夫
原作:志駕晃
脚本:大石哲也
企画プロデュース:平野隆
プロデューサー:刀根鉄太、下田淳行、辻本珠子
共同プロデューサー:星野秀樹、水木雄太
ラインプロデューサー及川義幸
撮影:月永雄太
照明:藤井勇
録音:室薗剛
美術:磯見俊裕、塚本周作
装飾:平井浩一
衣装:宮本茉莉
ヘアメイク:外丸愛
編集:青野直子
音楽:大間々昂、兼松衆
主題歌:ポルカドットスティングレイ
VFXスーパーバイザー:立石勝
スクリプター:吉田久美子
助監督:佐伯竜一
制作担当:高瀬大樹、松下博昭
出演:北川景子、千葉雄大、成田凌、田中圭、原田泰造、バカリズム、要潤、高橋メアリージュン、酒井健太、筧美和子、桜井ユキ、北村匠海
パンフレット:★★★★(720円/ネタバレ全開の好感が持てるパンフ。表紙の文字を変えているところも好き)
(あらすじ)
いつものように彼氏に電話をかけた麻美は、スマホから聞こえるまったく聞き覚えのない男の声に言葉を失うが、声の主はたまたま落ちていた彼氏のスマホを拾った人物だった。彼氏が落としたスマホが無事に戻ってきたことに一安心する麻美だったが、その日から麻美の日常は一変する。まったく身に覚えのないクレジットカードの請求、それほど親しくない友だちからの執拗な連絡……それらは麻美のさまざまな個人情報が彼氏のスマホからの流出を疑う事象の数々だった。一方その頃、ある山中で若い女性の遺体が次々と発見される事件が起こる。すべての遺体には、いずれも長い黒髪が切り取られているという共通点があり……。(以上、より)

予告編はこんな感じ↓

60点

※今回の記事は、のネタバレにも触れているので、知りたくない人は読んじゃダメ!
※映画と原作小説の違いについては、がタメになるので、チェックしてみて!

僕はTBSラジオのという番組を日々愛聴しているんですが、そこで本作のラジオCMがバンバン流れてましてね。その予告編で流れるというの歌と、を毎日聴いてすっかり辟易してしまって。絶対観に行かないだろうなと思っていたんですが、しかし。11月25日(日)ににてトークをする予定の“信頼できる入浴剤ソムリエ”監督の盟友・中田秀夫監督作だし、さらに「アフター6ジャンクション」の水曜パートナー・がスマホの声役で出演しているということで。「もしかしてその話になるかも→観ておかねば!Σ(°д° ) クワッ」と思い立って、その前日の24日(土)、を観てから、で鑑賞いたしました。と思ったり。

10番スクリーン、満席でした。

一応、氏の画像を貼っておきますね。

「映画内で起きたこと」を時系列順かつ乱暴に書いておくと、会社員・富田誠がタクシーの中でスマホを落とす→恋人・麻美が富田のスマホに連絡して拾った人と話したおかげで戻ってくる→実はスマホを拾ってカフェに届けたのは“黒い長髪の女性を狙う連続殺人鬼”浦野であり、中のデータはダウンロード済み→浦野がスマホの中の情報やら何やらを駆使したストーキング&離間工作をスタートしつつ、ITサポート会社の社員として富田&麻美と接触→ネット上のトラブルが頻発して追いつめられた麻美が→浦野に麻美がクスリ入りの飲み物を飲まされて拉致される→いろいろあって富田が浦野のアジトに助けにくるも、実は麻美の本名は「山本美奈代」であり、整形して“勝手に美奈代の名義を使って借金した挙げ句に「美奈代」として自殺したルームメイト・麻美”に成りすましていたことが発覚→警察が到着して浦野が逮捕→前にプロポーズしたプラネタリウムで富田と麻美が再会→富田が「麻美が誰だろうと関係ない!(`・ω・´) キリッ」と再プロポーズ→2人が立ち去り、近くにいた高校生カップルも席を立つも、そこにはスマホが置き忘れられていて…ってな調子でしたよ、たぶん ヘ(゚∀゚*し ニゲラレナーイ!

エンドクレジットは、そりゃあが流れてました↓

10月26日に公開された、ネットやSNSを扱ったサスペンス映画と比較すると、良くも悪くも「わかりやすい」印象。あちらが「劇中で扱っているSNSがどういうものか」を演出や登場人物のさりげない会話で観客に伝えていたのとは違って、こっちは「このSNSはこういうものですYO!m9`Д´) ビシッ」と懇切丁寧に教えてくれるというか。ただ、そこそこ一般レベルのネットの知識すら登場人物たちが長々と説明するので、親切といえば親切なんですけど、その説明台詞感に若干イラッとするところが少なくなかったです。ううむ、主人公の北川景子さんが全体的にオーバーアクト気味だったのも「わかりやすさ」のためなのかもしれませんが、例えると、老人に振り込み詐欺の危険性を教えるためのわざとらしいドラマを見せられているような気分だった…って、伝わるでしょうか。

はこんな映画でございます↓

「主人公が自殺したルームメイトに成りすまして生きていた」という展開にも無理があると思いました。「借金まみれで金のない女がどんなハイパー整形したんだよ」ってのは置いとくとしても、それって「スマホを落としただけ」どころの話じゃないというか、“衝撃展開”のために別の大きな事件を付け加えちゃった感じ。大体、「勝手に名義を使われた」なんてさすがに闇金でも何とかなるだろ…なんて思ったら、によると、原作では「過去のAV出演」というリアルな事情が絡んでいたそうで、そっちの方がまだ納得できるというか。本作のマイルドな改変は良くなかったんじゃないかなぁと。その他、気になったところを書くと、「成りすまして生きている割に主人公の行動が無防備」とか「意外と人間関係がドロッとしない」とか「千葉雄大さん演じるIT刑事・加賀谷学のミスリード描写がわざとらしい」とか「警察に通報しろよ」とか「成りすましの説明が長ぇ」とかとかとか。

ただ、本作の前に観たで犯人だった成田凌さんがまた登場→また犯人だったから「またアンタかよ (´∀`=) ンモウ!」とホッコリ。のノーマン・ベイツっぽい“マザコン殺人鬼”演技はユニークだったし、何よりもそのシンクロニシティがスゲー面白くて、彼が登場してからはとても楽しく観られたというね。あと、「家族と疎遠の女性を狙う」という犯人の着眼点は好きでしたよ。まぁ、ネットやスマホの知識がない人には結構勉強になる作品なんじゃないかしらん。つーか、当たり前の話ですが、スマホにはちゃんとロックをかけておきましょうね。ちなみに結局、トークショーで三宅監督と本作の話はしませんでした。おしまい。

志駕晃先生による原作小説。

デジタル盤のサントラ。もあります。

三宅隆太監督と加藤淳也さんが脚本を手掛けた中田秀夫監督作。僕の感想は。

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煌びやかで短かったとあるスタアの生涯

1895年イタリアに生まれ、渡米後ボールルーム・ダンサーから端役の俳優へ。そこで大女優のアラ・ナジモヴァに気に入られて彼女の相手役に大抜擢、瞬く間に女性の心を捉え、アメリカのセックス・シンボルに・・・幸運を運んでくる女たちに支えられたヴァレンティノの生涯。

wikiによれば、ヴァレンティノが31歳で亡くなった時、葬儀は10万人のファンが詰めかける騒動に、後追い自殺も出たのだとか。

一方で、重婚による逮捕歴やマスコミのバッシングなど、毀誉褒貶の激しい人でもあったようです。

ケン・ラッセルが監督をつとめた本作では、『華麗なるギャッツビー』と同じくローリング20’sのアメリカはハリウッドを舞台に、まるで時代を象徴するように一瞬燦然と輝き、燃え尽きた、ヴァレンティノの半生を描いていきます。1977年の作品。

伝説のバレエ・ダンサー、ルドルフ・ヌレエフがヴァレンティノ役

(ヴァレンティノとニジンスキーのタンゴ・シーン)

この映画が凄いのは、あの世界的バレエ・ダンサーのルドルフ・ヌレエフが、ヴァレンティノを演じていること。(ヌレエフについては先月記事にした彼の伝記映画の記事を参照してください。)

ヌレエフの先人で彼と並び称される偉大なバレエ・ダンサー、ヴァーツラフ・ニジンスキーがヴァレンティノにタンゴを教えたという「伝説」にヒントを得たのか、本作ではヴァレンティノの友人としてニジンスキー(勿論本人ではありません)が登場します。

当初ヌレエフがオファーを受けたのはニジンスキー役のほう。ところがケン・ラッセルの気がかわり、主役のヴァレンティノのほうを演じてみないかということになったようです。

ヌレエフは、

「ホモセクシャルを演じるのは難しく、才能のない人間を演じるのは殆ど不可能です」

と難色を示したのだとか。

しかし、ケン・ラッセルの熱意にほだされたのか、結果的に彼はヴァレンティノ役を引き受けています。

ヌレエフの言う通り、彼が演じると才能がない男には見えない・・・いや、実際はヴァレンティノは曲がりなりにも大スターだったわけですから、華もあれば才能もあったんじゃないかと思うわけですが。

ただ、ヌレエフ版ヴァレンティノの「才気が滲み出てしまう難点」を緩和しているのが、本作のシニカルかつコミカルなトーン。

『ホワイト・クロウ』のヌレエフは気性の激しい天才、彼の登場シーンはいつも空気が張つめていただけに、本作でごく自然に可笑しみを振りまいているヌレエフの姿に、役者としての彼の思いがけない引き出しの多さを見せつけられた感がありました。

ジゴロ体質がもたらした幸運

(極端に占い好きな二度目の妻に振り回されるヴァレンティノ)

実際のヴァレンティノはどうだったのか詳しいことは分かりませんが、少なくとも映画のヴァレンティノは節目節目で女性に引き上げられていくジゴロ体質

まずニューヨークのダンス教室で闇社会の顔役の妻といい仲になり、亭主にバレて修羅場になった後はダンサーの女とロスへ、そこで付き合い始めた女優のツテで映画出演、さらに女性プロデューサーの眼にとまり、大女優に気に入られ、資産家令嬢の女性美術監督と結婚・・・と、次々に彼を盛り立てる女が現れ、その都度ビッグになっていきます。

そしてそこに、大女優に逆らえないハリウッドの映画会社や、ヴァレンティノの女性人気に目をつけ広告塔にしようとする企業が絡んでくる。

ヴァレンティノ自身は周囲に流されているうちに、当世一のセックス・シンボルに祀り上げられた体。

これがケン・ラッセルのヴァレンティノ観・・・結構辛辣ですね。

ただ、コミカルで突き放したトーンが貫かれているせいか、さらっと眺めることができます。

劇中で、ヴァレンティノにはゲイだという噂があったということになっているんですが、それにしては女性と2度結婚+1度婚約しているし、人生の節目節目には必ず男ではなく女がいる・・・不思議です。

ゲイだという噂が本当だったとしたら、ヴァレンティノの素顔には本作には描かれなかった部分が多々あるのかもしれません。

面白いのは、ヴァレンティノの周囲には何故かレズビアンが多いということ。

ヴァレンティノと2度目の妻ナターシャの関係に嫉妬して嫌がらせを仕組んでくる女優ナジモヴァも、ヴァレンティノを奪われたくないのかと思いきや、実は狙いはナターシャのほう。

ヴァレンティノの葬儀で再会したナジモヴァとナターシャが、結婚行進曲をBGMに手に手をとって去っていく(葬式にですよ!)・・・なんてシニカルな描写も。

ナジモヴァがレズビアンだったのは事実のようですが、ケン・ラッセルはナジモヴァ・ヴァレンティノ・ナターシャの三角関係に何かドラマ性を感じていたみたいですね。

違う意味での「肉体派」

セックス・シンボルというヴァレンティノの位置づけにふさわしく、濡れ場も多い本作。スチール画像にもあるように、ヌレエフが脱ぐシーンが多々あります。

当初ヴァレンティノ役には同じイタリア系のアル・パチーノを、という話もあったようなんですが、この作品を観てしまうと、それは絶対考えられなくなります。

というのは、ヌレエフのカラダがあまりにも美しいから。

バレエってここまで美しい筋肉、美しい姿勢を作り出すものかと・・・彼の容姿は素晴らしくスクリーンに映えるし、彼の起用によって最高に絵になるダンスシーンをふんだんに盛り込めたことで、20年代のハリウッドらしい華やかさもグンと加わった気がします。

ヌレエフといえども本作の中ではヴァレンティノ、さすがにバレエは披露できませんが、ヌレエフが好んで演じていたニジンスキー作の『牧神の午後』のオマージュ・シーンがあるのはヌレエフ目当てで観た人への嬉しいサービス。


レエフが牛柄に体をペイントして葡萄を持ち、ニンフに扮した女たちと一緒にカメラの前でポーズを取るというもので、彼らがコスプレ写真撮影を楽しんでいるのを眺める形で、『牧神の午後』のエッセンスを堪能できます。

(ヴァレンティノの『牧神の午後』ごっこ)

ヴァレンティノはその肉体で女性を魅了していくセックス・シンボルという意味で「肉体派」の部類に入ると思うんですが、ヌレエフも肉体で芸術を表現するバレエ・ダンサーという意味では「肉体派」。

そう言えば、ヌレエフも、亡命を助けたクララ・セインといい、さまざまな場面で女性に救われた人なんですよね。

全く重なるところがないように見えた2人にも意外に共通点があったんですね。

それにつけても、どうしてもヌレエフにヴァレンティノを演じさせたいとケン・ラッセルに思わせたものは何だったのか・・・この映画を観ると、思いつきそうで思いつかない、素晴らしいキャスティングに思えます。

美女に囲まれる生活も富も名声も手に入れたヴァレンティノを、ケン・ラッセルは、本当はそんなものよりオレンジ農園を買い、そこでのんびり暮らすのが夢だった男として描いています。

もしかしたら、ケン・ラッセルには、やはり文字通り全てを手にしたヌレエフにも、「オレンジ農園」があるように見えていたのかも・・・

それは亡命という形で捨てざるをえなかった故国だったかもしれないし、あるいは何か別の、名を成し財を成した人には逆に叶えられない、ささやかな夢だったのかもしれないですね。

描写は長く使うものだから、しっかり吟味!

※今回の記事は、書いた人間の人格を疑うような、心底くだらなくて下劣な下ネタが書かれているので、そういう文章が苦手な人は絶対読まない方が良いです。

2018/日本 上映時間121分
監督:三島有紀子
原作:三上延
脚本:渡部亮平、松井香奈
企画プロデュース:小川真司
プロデューサー:服部美穂、千綿英久
撮影:阿部一孝
照明:木村匡博
録音:浦田和治
美術:黒瀧きみえ
装飾:石渡由美
衣装:宮本まさ江
ヘアメイクデザイン:倉田明美
編集:加藤ひとみ
音楽:安川午朗
主題歌:サザンオールスターズ
スクリプター:吉田久美子
助監督:佐伯竜一
制作担当:小野山哲史
スクリプトドクター:三宅隆太
出演:黒木華、野村周平、成田凌、夏帆、東出昌大、神野三鈴、高橋洋、酒向芳、桃果、渡辺美佐子
パンフレット:★★★★☆(720円/情報量多めで工夫が凝らしてあって、デザインも素敵なオススメのパンフ)
(あらすじ)
五浦大輔(野村周平)は祖母の遺品から夏目漱石の直筆と思われる署名が入った「それから」を見つけ、鑑定してもらうため北鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」を訪れる。店主である若い女性・篠川栞子(黒木華)は極度の人見知りでありながら本に対して並外れた情熱と知識を持っており、大輔が持ち込んだ本を手に取って見ただけで、大輔の祖母が死ぬまで隠し通してきた秘密を解き明かしてしまう。そんな栞子の推理力に圧倒された大輔は、足を怪我した彼女のために店を手伝うことに。やがて大輔は、栞子が所有する太宰治「晩年」の希少本をめぐり、大庭葉蔵と名乗る謎の人物が彼女を付け狙っていることを知る。(以上、より)

予告編はこんな感じ↓

60点

※今回の記事は、のネタバレに触れているので、知りたくない人は読んじゃダメ!

ああっ、もうダメごめんなさい、出ちゃう出ちゃう見ないでぇぇぇぇぇぇビブッビブリッビブリブリッビブリビブリブリブリブリ…(‘A`) ァァァァァァァァ…

によると、「ビブリア」とはギリシア語で「本」や「書物」を意味していて、ラテン語では「本を愛する人」なんて意味があるそうですが、「ビブリア」という言葉を知った時から、どうしても冒頭に書いた文章が頭を離れなくて。すでにした方がほとんどだと思いますし、僕だってこんなことを積極的に書きたかったワケではないんですけど…。当ブログは思いついたことはなるべく書き残しておく方針ということで、のように、つい書いてしまったというね。本当にすみませんでした… (ノω・、)

こんなものを読まされた方の気持ちを代弁するを貼っておきますね(より)。

閑話休題! 本作については、小説のタイトルは知ってて「面白そう」と思ってはいたものの、は知らなかったし、実写映画化についても興味はゼロというか。僕は基本的にアクション映画を好む男なのでね、まったく観る気はなかったんですけれども。11月25日(日)ににてトークをすることになっている“信用できるブルボニスト”監督がということで、「もしかしてその話になるかも→観ておかねば!Σ(°д° ) クワッ」と思い立って、その前日の24日(土)、で鑑賞いたしました(その後、をハシゴ)。と思ったり。

4番スクリーン、朝イチの回でほぼ満席だったような

一応、氏の画像を貼っておきますね。

本作のあらすじを雑に書いておくと、五浦大輔(野村周平)が祖母の遺品から夏目漱石の署名が入ったを見つけて、北鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」に持ち込んだ縁で、店主の篠川栞子(黒木華)の下で働くことになりましてね。人見知りながらも抜群の推理力を持つ栞子が、大輔の祖母の秘密(不倫してた)を看破したり、希少本を盗んだ犯人の行方を男が持ち込んだ本の状態から探し当てたりする中(失明寸前の男がどうしても読みたかった)、祖母が不倫をする過去パートが途中途中で差し込まれながら、栞子が所有する太宰治の希少本を狙う謎の男と対決する…ってな内容。僕はハッキリ言って、太宰治は辛気臭くて以外は好きじゃないし、夏目漱石にいたってはを読んでと勝手に誤解してキレた程度の人間なので、本作に出てくる文豪&文芸うんちくの数々はサッパリではありましたが、本に対しての愛情はビンビン伝わってきましてね。黒木華さんと野村周平さんの演技&雰囲気も良かったし、序盤から中盤にかけては結構好きでしたよ。

ただ、終盤がちょっと…。登場人物が少ないので、漫画のネット販売をおこなっている稲垣(成田凌)が「大庭葉蔵」だというのは多くの人が予想するところではあって。それは仕方ないと思うんですが、放火したりとか大輔の家に侵入してスタンガンで昏倒させたりとか、もう警察に通報するレベルの所業じゃないですか。小説だとそれなりに飲み込めるのかもしれないし、僕が何らかの描写を見落とした可能性もありますけど(汗)、栞子と大輔がなんで通報しないのかまったくわからなかっただけに、かなりイライラいたしました(一応、2番目の謎解きエピソードで「警察に届けない主義」っぽいムードはありましたが…)。

大体、「希少本を盗んだ犯人も稲垣の仕込みだった」ことを種明かししてたけど、「栞子が積極的に謎を解いてくれるかどうか」をリアルに考えると、ムダに終わる可能性の方が高そうだしさぁ…。ラスト、「人間の方が大事」ということで栞子が希少本を海に捨てるシーンも、その行為自体はグッとくるけど、直前に“1ミリもハラハラしないチェイス”や“戦闘力の低い人間同士によるグダグダなタイマン”を見せられた挙げ句だから、なかなかどうでも良かったです。それに「大輔の祖母と不倫した田中嘉雄の孫が稲垣だった→大輔と稲垣は血縁関係だった」というオチだって「奇妙な縁ですな (´∀`)」と感心するより、単に世界が狭いだけに見えちゃって…。そんなワケで、ごめんなさい、鑑賞直後はスゲーつまらないものを観た気持ちになった次第。

鑑賞直後の僕の気持ちを代弁するの画像を貼っておきますね。

だがしかし! に移動してを続けて観てみれば、真犯人役がまた成田凌さんだったからビックリ!Σ(゚д゚) マタ!? なんか、そのシンクロニシティがスゲー面白くて、本作を観て良かったと思えるほどに気分が回復したのだから、人間って不思議ですよネ (ノ∀`) エヘヘ とは言え、終盤はやっぱり好きじゃないので、あまりオススメはしないです。それと結局、トークショーで三宅監督と本作の話はしませんでした。おしまい。

三上延先生による原作小説。ちょっと興味あります。

三島有紀子監督の前作。この人の映画、1本も観たことないんだよなぁ。

ドラマ版のBlu-rayボックスでございます。

「スクリプトドクター」について知りたい方はこの本を読むとよござんす。


描写 関連ツイート

RT @nino_minagawa: ※テイルズプレイヤーの方向けの説明。
デレマスとテイルズのコラボイベントで歴代キャラと共鳴して戦闘力を得た(という劇中描写の)アイドル達相手に乱入しにきただけで、
別にバルバトスがアイドルに目覚めたわけでもないし歌いも踊りもしません。

で…

RT @riuichi35: ミュウツーの逆襲がトレンドにあるからもう一度言いたいのだけれど、序盤のミュウツーが培養機に入ってる描写は数多くの小学生の性癖を歪めたと言っても過言ではない
#天気の子 晴れるのがテーマだけど
実はそれを表現するために雨の描写が必須なわけで
ホントの狙いはそこなんじゃないかな

ストレートに雨をテーマにすると言の葉の庭と被るし

@bnal_r18 牧司書えっちな漫画のがっつり描写というのはtnkとか、後は中のええと表現と言いますか…成人向けみたいな描き方でええんかな…と…。
がっつり描写嫌いな方も居るから、何処までええんかな〜ってたまになります。

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