競馬は馬を見るのではなく馬主を見る。

競馬は馬を見るのではなく馬主を見る。

【レースはスタートする前から結果が分かっている・・・八百長か???】

この表題は故高本公男氏(※)なる競馬作家の著作に出てくる一文です。

(※)故高本公男氏は、後に「タカモト式」と
呼ばれるようになったサイン式馬券術の創始者です。

事実かどうかは後述するとして、
まずはこれが「八百長を意味するかどうか」
について考えましょう。

そこで、八百長とはでググってみると
「真剣に勝負を争うように見せかけ、
実は前もって約束しておいた通りに結末をつける事」
とありました。

ここではこの定義に沿って表題の全文を見ていきます。

競馬は裸馬に申し訳程度の鞍を付け、
最大18頭の馬が時速60Km程度で馬群を
形成して勝ち負けを競うゲーム(ギャンブル)です。

事故の無い方が奇跡ですらありますよね。

事実、競馬会はワースト記録の常連さんです。

それは労災認定事故の多さに由来するものです。
つまり、競馬は危険な職業の代表格なのです。

騎手の落馬事故はもとより、厩舎で競走馬の
世話をしている最中に馬に押しつぶされるなどして
怪我した場合でも労災認定の対象となります。

これを踏まえて表題に戻りましょう。

まずは前半の「真剣に勝負を争うように見せかけ」
ている当事者はプレイヤー(又は代理人)同士ですよね。

後半の「約束した結末」を前もって打ち合わせる
当事者もまたプレイヤー(又は代理人)同士です。

つまり、八百長とはプレイヤー同士(又はその代理人)
によって企てられたもの、
これが八百長の本当の姿です。

ここでいうプレイヤーとは騎手とか調教師が該当し
代理人には馬主が該当しますよね。

そして大事な点はこの先です。

そうです、
八百長によって約束された結果は
どこの誰がその利益を享受するのか!
という点です。

答えは八百長を仕組んだ者、ですよね。

ところで、競馬の主催者は競馬会(JRA)です。

八百長は不正行為です。

年間2兆6千億円の売上げをパーにするほど
競馬会はアホではありません。

だから、競馬会には八百長を取り締まりこそすれ
進んで与(くみ)するだけの動機が見当たりません。

では、馬主や騎手あるいは調教師などの
直接競馬に関わる関係者はどうでしょうか?

今のそれぞれの立場とリスクを天秤に掛けるまでもなく
割に合わない事、この上ないですよね。

笠松競馬で仕組まれた八百長の顛末を知れば
自明のことではございますが・・・。

結論を急ぎましょう。

今までの説明から明らかなように
八百長をはじめとする不正行為はJRA競馬には存在しません。

故高本公男氏が喝破した
【レースはスタートする前から結果が分かっている】とは、

争いは事故に繋がり恨みの素となる。

だから争うな!と戒め、

その代わり順番は必ず回ってくるから
その時まで待っていなさい!・・・と、これが真の意味です。

「争うな!」「順番を待て!」

・・・これを仕切るのが競馬会の役割です。

そのために競馬会ではクラス分け制度を採用したり、
全国で10の競馬場を整備したりして
(法律上はもっと持てますが・・・)

登録馬8千余頭それぞれの能力に見合ったステージも用意しています。

因みに、
各競馬場のコース形態にはそれぞれ特徴があり
大箱が得意な馬にも小回りが得意な馬にも
チャンスが公平に巡ってくるように配慮されています。

府中で勝てない馬も小倉では勝ちまくる、
こんなことザラにあることでしょ!

というより、馬主や調教師にとっては
当たり前のことですから・・・。

自馬に適した鞍(レース)を選択する
つまり、賞金を稼ぐステージを吟味する際の
選択肢が公平に在ると言う事です。

・・・ということは、
馬を見るのではなく馬主を見る。

具体的には獲得賞金(トライアルでは収得賞金)や
枠順などを見て推理すれば

勝ち負けの立場にある馬か
又は今回は様子見の馬かを、

つまり、馬券に絡む馬かどうかを
容易に判断できるという訳です。

詳しいご案内は
549の法則教本【4点買いで3連単を当てる競馬法】
からどうぞ・・・。