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「お前は誰だ!?なぜ俺を15年監禁した!?」
『オールド・ボーイ』
[Old boy]
(2003年)韓国映画
4,298円
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<あらすじ>
ごく平凡な人生を送っていた男オ・デス(チェ・ミンシク)は、泥酔した夜に意識を取り戻すと、狭い監禁部屋にいた。その後15年間、理由もわからないまま監禁され続け突然解放される。いったい誰が、何の目的で!?若い女性ミド(カン・ヘジョン)の助けを借りて、自分を監禁した相手を捜すデスものとに現れた謎の男イ・ウジン(ユ・ジテ)。彼はデスに5日間で監禁の理由を解き明かせと、お互いの命を賭けた「ゲーム」をもちかける。そこには想像を絶する、恐るべき策略がめぐらされていた……。
<スタッフ>
監督・脚本 パク・チャヌク
脚本 ワン・ジョユン
イム・ジュンヒュン
原作 土屋ガロン(作)
嶺岸信明(画)
『ルーズ戦記オールドボーイ』
製作総指揮 キム・ドンジュ
音楽 チョ・ヨンウク
撮影 チョン・ジョンフン
<キャスト>
チェ・ミンシク(オ・デス)
カン・ヘジョン(ミド)
ユ・ジテ(イ・ウジン)
チ・デハン(ノ・ジュファン)
オ・ダルス(パク・チョルン)
ユン・ジンソ(イ・スア)
イ・スンシン(ユ・ヒョンジャ)
パク・チャヌク監督の
復讐3部作の第2作目。
原作は土屋ガロン(作)、
嶺岸信明(画)による同名の日本の漫画
『ルーズ戦記オールドボーイ』。
1996年から1998年に
「漫画アクション」で連載された。
第57回カンヌ国際映画祭で
審査員特別グランプリ、
第37回シッチェス・カタロニア国際映画祭で
グランプリを受賞した。
どこにでもいるサラリーマンが
ある日突然拉致監禁されて
ホテルの一室に閉じ込められる。
ニュースで自分が妻を殺したと報じられ
男が指名手配されるが
そのまま15年間も過ぎてしまった。
密かに脱出用の穴を掘り、
もうすぐ脱出というところで
今度は突然外に解放される。
指名手配されていた男は
警察に行くわけにもいかず、
あてもなくさまよい
一軒の日本料理屋でミドという女性と出会う。
閉じ込めた犯人への復讐に
協力してもらううちに
お互いに愛し合うようになる……
という恋愛サスペンス。
最初に観た時は
よくわからない映画だった。
一番の衝撃ポイントのアレが
台詞で説明が無くて気付かなかった。
後で気づいて観直すと
ああなるほどそういう意味かと納得。
ほんっと説明不足です。
しかし15年も監禁する理由が
別に「15年」でなくてもいいし、
理由に共感できるものではない。
そこに催眠術が入ってしまうと
俺のような本格好きには白けるだけ。
評価は低いままだった。
なんか惜しい作品。
横スクロールのアクションゲームっぽい
廊下の戦闘シーンは
ワンカットの長回しで撮ってて
面白い見せ方だと思う。
主人公が15年間復讐のために
身体を鍛えていたのは立派だ。
俺が15年監禁されたら復讐とかより
二度と同じ目に遭いたくないから
逃げ回っていたと思う。
セックスシーンは少ないが
カン・ヘジョンとユン・ジンソの
おっぱいはちゃんと見れます。
痛い暴力シーンが多く、
アリが皮膚を突き破って出てきたり
生ダコを頭から食ったり、
歯を全部引っこ抜いたり、
舌をハサミで切ったり、
最後は血だらけになるので
グロが苦手な人や女性には
おすすめできない映画デス。
★☆☆☆☆ 犯人の意外性
★★★☆☆ 犯行トリック
★★☆☆☆ 物語の面白さ
★★★☆☆ 伏線の巧妙さ
★★★★☆ どんでん返し
笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 ◎
泣ける度 △
総合評価(10点満点)
6.5点
———-
※ここからネタバレあります。
——–
●1分でわかる結末
○被害者 —●犯人 —動機【凶器】
①オ・デス —●イ・ウジン
—復讐【15年の監禁】
<結末>
デスは学生時代に
ウジンが実の姉・スアと
教室でエッチしているのを見て
クラスメイトに言いふらした結果、
スアが自殺してしまった。
そのことをウジンは
姉を死に追いやったのはデスだと
根に持って復讐計画を立てた。
デスを監禁し、
妻を殺して幼い娘を見守るウジン。
デスと娘に催眠をかけて
15年後に再会させて
デスに実の娘と
セックスさせるように仕向けた。
その娘がミドだ。
15年間の娘の成長を待って
近親相姦でやり返したかったのが
デスを監禁した理由だった。
真実を知ったデスは
娘には真実を知らさないでくれと
舌を切って頼む。
復讐の終わったウジンは自殺し、
言葉を話せなくなったデスは
何も知らないで彼を愛するミドと
寄り添って暮らすのだった。
●どんでん返し
この映画のどんでん返しは
ミドがデスの実の娘だったこと。
ウジンの15年間の監禁計画によって
お互いに知らずに出会って
娘とセックスしてしまった。
いや、セックスさせられた。
近親相姦の罪を背負わせることが
ウジンの復讐だった。
デスを監禁した後、
妻を殺して
その罪をデスに着せることで
警察に接触できないように追い込んだ。
親族のいない娘のヨニを
ウジンが引き取り、
催眠術師を使って名前を「ミド」に変えた。
ウジンの復讐の発端は
学生時代に遡る。
ウジンが実の姉・スアと教室で
エッチなことをしていた現場を
デスに見られて
あることないこと言いふらされて
傷ついたスアが自殺した。
デスのせいで姉が死んだと
逆恨みしたウジンは
同じように近親相姦でやり返す。
15年間待って娘が成長して再会させて
恋に落ちるように催眠術で操った。
15年監禁した理由は
娘の顔を見ても
娘だとわからないまでに成長する期間だ。
もちろん女性として
魅力を感じさせるまでに
成長する必要もある。
※水色はミスリード、紫色は伏線です。
ミドが娘だと悟られてはいけないので
ミスリードを仕掛けている。
最初の出会いでミドが言う台詞。
「見覚えがあるんだけど……。
お会いしてますよね?」
この後、デスは
テレビの「世界一周料理王を探せの
韓国最年少の女性板前」とつぶやき、
監禁中に観たテレビ番組で
見覚えがあるのだとミスリードしている。
実際は親子なのだから見覚えがあって当然。
それとミドの方にも
デスの顔に見おぼえがあるなら
それはテレビ番組を通して見た記憶ではない。
オ・デスに娘がいることの伏線。
冒頭の警察署で娘と写った写真を見せて
「今日は娘の誕生日なんだ」と言う。
ちなみに娘の名前は「ヨニ」。
警察署を出てすぐに電話している。
「ミド」は催眠術で刷り込まれた名前だ。
テレビの報道によると
デスの妻の名前は「キム・ジャヨン」。
ミドが情報を集めて
娘の住所を調べた時、
娘がストックホルムにいることがわかる。
もちろんこれは偽物。(本物がミド)
その時、
娘の名前が「エバ」と書いてあるメモを見て
デスが娘の名前の違和感に気づいていない。
上の電話のシーンにあるように、
娘の本当の名前は「ヨニ」だ。
エバではないのに、
さも当然のようにエバの名前をつぶやく。
視聴者もアレ?と違和感を感じたはず。
これは催眠術で
娘の名前を勘違いさせられている。
ちなみにエバは
話し方がもう外国人みたいだそうで
多分外人のエキストラだろう。
次はウジンの復讐によって
デスがはめられた伏線。
紛失した家族のアルバム。
これが復讐計画の仕上げに使われた。
ニュース報道で、
妻の殺害現場にあった
デスの指紋が付いたコップ。
これは監禁中のデスが使っていたコップ。
指紋が付かないように持っていかれた。
解放される直前に
催眠術師が姿を見せている。
監禁の理由は
「口数が多すぎる」からと語るウジン。
デスが噂をいいふらした過去の示唆。
ついでに言うと
タイトルのオールド・ボーイは
同窓生という意味。
●欠点が多すぎる
ウジンは2人を
思い通りに行動させるために
催眠術をかけて操った。
は
、催眠術が出た時点でガッカリ。
そんな上手くいくわけないじゃん。
15年待ってこんな復讐をしますか?
必ず成功しないといけないのに
運の要素が大きすぎる。
料理屋で倒れて
じゃあ私が連れていきますと
自分の部屋に連れ込む前に
救急車呼ばれますよ。
15年間監禁されていたのに
携帯電話の扱いに慣れていすぎ。
ウジンとデスがほぼ同期に見えない。
ウジンの姉がデスの同級生。
1歳か2歳下の後輩だとしても……。
ネットでは姉の死のショックで
時が止まった的な発言も見たが
さすがにそれはないよ。
まあ金持ちだから
若く整形していても不思議じゃないけど。
学生時代に教室でエッチしたウジン。
元はと言えばお前が悪い。
それにデスが家庭を持ってから
実行に移すのは遅すぎねえ?
ウジンが簡単に娘に近づけると思えない。
15年間見守ってきたと言うが
どうやってお前が入り込めるんだ?
親族がいないという設定も
さすがに無理がありませんか。
ジュファンお前は何で
ミドが娘だと気づかない?
ラストの意味のわからなさも賛否両論。
●よくある疑問
Q,オ・デスって何歳?
監禁されて1年後の妻殺害のニュースで
デスの写真が出て「30歳」とあるから
29歳の時に監禁されて
外に出たのが「44歳」ということになる。
娘は4歳で別れ、
ウジンが保護したというから
今は「19歳」だろう。
Q,屋上で犬と自殺しようと
していた男はどうなった?
自殺しようとしたが車の上に落ちて
一命はとりとめたんじゃないかと。
Q,「7.5階」とは?
ビルの7階と8階の間の
「7.5階」に隠し部屋を作り、
そこで監禁ビジネスを行っていた。
エレベーターから来るには
7階と8階を同時に押すと
7.5階に止まる。
Q,デスはスアとウジンのエッチを
みんなに言いふらしたことになっているが、
ジュファンが悪いのでは?
その通り。
デスが言ったのはジュファンだけ。
そのジュファンがみんなに言いふらした。
完全な逆恨みだ。
ちなみにウジンが
ジュファンを殴り倒して
「ジュファンは死んだ」と言ったが
ただの脅しっぽいし、
生きているか死んだのかわからないが
ただ死んでいても別に良いと思える奴。
Q,催眠術って結局どんな役割があった?
デスとミドに催眠術をかけて、
2人を愛し合わせる役割。
①デスに地中海という日本料理屋に行かせる。
②ある曲の着信音に反応して
「お前は誰だ」と言わせる。
③ミドはその言葉を聞いて
デスの手を握るように暗示。
④手を握られたデスは意識を失う。
⑤意識を失った男をアパートへ連れ込む。
このような催眠がかけられていた。
2人が一緒に住むようになってからは
特別な催眠はかけていなかったと思う。
Q,ウジンはなぜ自殺したのか?
デスに復讐を果たし、
犬のように滑稽に従う姿も見たし
壮大ないたずらが終わり
もうやり残したことがなくなったから。
これから先、
何を生きがいに生きていけばいいか
わからなくなり自殺を選んだ。
思えば彼にとっては
この15年間の準備期間が
一番の楽しみだったのかもしれない。
●ラストの意味
あのラストは何だろう。
いろいろ謎だが
俺なりに考察してみる。
デスは雪の中で催眠術師に
記憶を消してくれと頼む。
催眠術師はデスの人格が
2人に分離するという暗示をかけた。
1人は何も知らないデス。
もう1人は秘密を知っている
モンスターのデスに。
そしてモンスターのデスに消えてもらう。
あの雪の中に倒れていたのは
どちらのオ・デスなのか?
俺は残った人格は
記憶を失った方のオ・デスだと思います。
意味ありげに雪の上の足跡が映りましたが
よく思い出してほしいのは
2人の人格が
どのように動いたか?ということ。
催眠術師が木を見つめて
ウジンのペントハウスに意識を向けさせます。
ペントハウスに場面が移った時、
デスは立ちあがって数歩歩きだします。
窓ガラスのところまで行き、
そこにもう1人の自分が出現する。
今までのデスが
背を向けて歩き出す。
こちらが秘密を知っているモンスターのデス。
鏡に映った方は
その後ろ姿を見送る。
そこで場面は暗転する。
気がつくと雪の上に倒れていた。
自分の後ろには
「椅子のところから
倒れたところまで歩いた足跡」が残っています。
デスは椅子から立ち上がって
ここまで歩いている。
さてそれはペントハウスに場面が移って
①窓まで歩いた足跡でしょうか?
②窓から振り向いて立ち去った足跡か?
俺は前者だと推測して
ます。
まず椅子のところに
振り向いた足跡がありません。
それと窓まで歩いた分を
無かったことにするのは都合良すぎる。
モンスターの方が残ったとすると
窓まで歩いて折り返しているから
往復した足跡にならなければ不自然だ。
往復した足跡だとさらに問題があって
始点が倒れた場所からになってしまう。
記憶を失った方で仮定して
動きを見ていくとぴったり合う。
窓まで歩いた足跡が
あの倒れた地点だから。
監督によると
あえてぼかした演出にしているらしく、
どちらにも解釈できるようにしたそうだ。
「普通は鏡に映った方が虚像で
歩いて行く方が実体(残った方)だが、
この映画は逆にしたかった」という
監督のコメントから察するに
普通なら消える人格の方を
実体にして混乱させる狙いがあったようだ。
俺は足跡の考察から
鏡に映った方(記憶を失くした方)が
残ったオ・デスという結論ですが
間違っている可能性もあります。
この「愛してる」と言われた時の
複雑な表情も
結末を混乱させる演出ですね。
監督によると
ミドの台詞を
「おじさん愛してる」じゃなくて
「お父さん愛してる」にして
せっかくデスが記憶を消したのに
娘の方が箱を開けてしまって
全てを知っていることにして
悲劇性を出すかどうか迷ったそうです。
結局はぼかす方向で落ち着いた。
どちらでも正解ということです。
まあ普通に考えて
記憶を消してあげると言っているのに
モンスターが残ると
意味がわからないことになってしまう。
最後くらいは
ハッピーエンドで終わって欲しい。
モンスターが目白押し♪
今日はリンクヴレインズパック2について話そうと思います。
「過去に活躍したテーマを強化」というフレーズにふさわしいラインナップですね。
たこのテーマもリンクが来るはずです。