銘柄 夢・遊び・感動
2020年到着41個目の株主優待
『ノムラシステムコーポレーション』から株主優待品が届きました
※保有株数100株 (3月11日到着)
優待品はQUOカード1,000円分です
こちらは2018年12月末権利のみの記念優待品となります
100株以上 QUOカード1,000円分
ヽ(•̀ω•́ )ゝ✧
こちらは2018年10月12日に記念優待を実施すると発表がありました
同社は2018年6月11日に東証二部から東証一部への市場変更の記念ということで、2018年12月末のみの記念優待となりました
記念優待などでいままで優待を実施していない銘柄のQUOカードはどんなデザインのものがいただけるのか、個人的に届くまで楽しみにしています
※2020年到着QUOカード優待・・12個目
ノムラシステムコーポレーションの株価はでチェック
銘柄 モノを言う新聞です。
Side C
『俺を求めていると、俺が好きだと…そう言ってくれ』
会員制バーのなか、激しく僕を抱いた後告げられた言葉
ユノヒョンと身体を繋げるようになって、そんな事を言われたのは勿論初めてだった
何故、そんな事を今更言うのだろう
それを僕に言わせてどうしたいのだろう
だって、ユノヒョン…あなたは言ったんだ
もしも抱いた相手に想いを告げられたら
それを想像しただけでも萎えてしまう
だから、躊躇無く関係を断ち切るのだと
もしも僕がユノヒョンの望み通りに、自分の想いを口にしたら、その時はつまり、僕達の関係が終わる時だという事
ああ、そうか
ヒョンは隠していたつもりの僕の気持ちすらとっくに分かっていて…
僕からその言葉を引き出す事で、柔らかな身体を持たない男の僕を拒絶しようとしているのかもしれない
何も考えずに、ただ気持ちが向かうままに想いを伝える事
それは、勇気さえ有れば決して難しい事では無い筈なのに、僕にとってはまるで不可能な事
ユノヒョンを求めるからこそ、この、今の関係を壊したく無いからこそ伝えられない
恋をする事がこんなにも苦しいものだなんて、あなたを好きになるまで知らなかったんだ
あの日から、もう二週間が経った
その間、僕は一度足りともユノヒョンに抱かれていない
ヒョンの考えが分からないんだ
面倒臭い遊び相手、だなんてユノヒョンは好まない
だからこそ、あのバーの夜の事も、どこか救いを求めるようなユノヒョンの言葉も…
何も無かったかのように今まで通り誘ってみても躱されてしまった
それはとても悲しく苦しい事で…
かと言って、他の女性と遊んでいる訳でも無いらしい
それがまだ救いだった
マネージャーは
『ユノも漸く真面目になってくれたんだな』
なんて喜んでいた
もしかしたら、僕の事を意識してくれているのかもしれない
そんな、都合の良い事を考えては
『自惚れるな』
そう、心のなかでもうひとりの冷静な僕が言うんだ
「今日はお疲れ様でした
久々にご一緒出来て嬉しかったです」
ユノヒョンが兵役に就くその前、ふたりでの活動を休止する直前に仕事をして以来の再会を果たした、ライターの女性に挨拶をして立ち去ろうとしたら、
「ちょっと待ってください」
そう呼び止められた
「あ、これ…」
差し出されたのは一本のワインボトル
彼女は笑って僕に受け取るように腕を伸ばす
「ユンホさんがお好きだと…確か以前仰っていた銘柄、ですよね?
偶々手に入ったので、活動再開のお祝いです
受け取ってください」
「…ありがとうございます」
「ユンホさんの好みかもしれませんが、おふたりへ、のお祝いです」
そう言って笑う彼女に
「分かっています」
そう、微笑んで有難く受け取った
撮影自体は少し押してしまって予定より遅くなってしまった
けれども、ユノヒョンも今日は事務所で新曲の振り付けの練習に打ち込む予定だと知っている
約束なんて勿論していないけれど、事務所に戻って、まだユノヒョンが居たら、夜の予定がもしも無ければ…
一緒に飲みませんか、と誘ってみよう
想いを伝える事が出来なくとも、想いが有る事は変わらない
それに、このワインは僕達ふたりへのもの
だから、ふたりで呑む、という口実も出来た
急いで事務所へと戻って、誰か居ないか探していたら、良く見知った顔を見つけた
「マネージャー、お疲れ様です」
「チャンミン、遅かったな」
「少しだけ押して…それより、ユノヒョンは?」
彼の言葉を遮って尋ねたら、面白そうに笑われた
「中に居るよ、良かったな」
そう言って練習室を指差すマネージャーに首を振った
「違っ、別に…
ヒョンの好きなワインをいただいて
早く飲んでお礼を、と思ったので、だから…
まだ居るかなって思っただけです」
こども扱いされたようで少し、いやかなり恥ずかしくて、ワインを翳して大人なのだとアピールした
彼は「はいはい」そう言って、やっぱり少し笑いを堪えるようにもしていたから唇を尖らせて抗議した
「もう良いおとなだし、それぞれプライベートも有る事は分かってる
だけど、お前達の関係が良いと仕事にも良い影響が有るから…俺は嬉しいよ」
マネージャーはそう言うと、僕の頭に手を置いた
「こども扱いしないでください、もう…」
「違うよ、跳ねてたから押さえてやったんだよ」
「…っ、ありがとうございます…」
は直ぐに離れたから、そこを自分の手で押さえて、確かに少し…癖の出た髪の毛を撫で付けるようにした
別の仕事に戻るから、とマネージャーは立ち去って、ひとりで練習室の分厚い扉の前に立った
「…ふう」
胸に手を置いて深呼吸をひとつ
それから、ゆっくりと扉に手を掛けた
ユノヒョンの前に出たら、僕はもう恋に奥手なこどもじゃあ無くて、ヒョンの望む遊び慣れた僕になるんだ
振り返ったユノヒョンに笑みを作って、ワインボトルを見せた
「ユノヒョン、お疲れ様です
あの…今日、僕の部屋に来ませんか?
仕事でヒョンが好きだって言っていたワインを偶然頂いたんです」
あれから抱かれていない
暗に誘っても断れるばかり
だけど、僕だけじゃあ無くて、他の女性とも遊んでいないようだから…
ベッドを共にする事は無くても、仕事のパートナーとして食事を共にする事くらいは許される筈
そう思いながらも緊張して返事を待っていたら…
「仕事ではパートナーでも、それが終わったら後はもうプライベートだろ
他のやつを誘えば?」
視線を合わせる事も無く、冷たく言い放たれた
僕は、仕事だけの相手なのだろうか
それとも、都合の良い時に身体を繋げるだけの相手?
ユノヒョンが望む後腐れの無い相手、を振舞っているのに何がいけないのか分からない
「…ヒョンと一緒が良いから、だから誘ったんです」
ヒョンのひと言で僕は簡単に舞い上がるし、そして地獄へと突き落とされる
一方的に好きになった僕が悪いし、報われない事だって分かっている
けれども、考えて行動しても食事すら拒まれてしまったら、もうどうしたら良いのか分からなくなった
拒絶されたら一旦引いて、次のチャンスを狙うべき
明日になれば、その次の日になれば…
ユノヒョンの気が変わって応じてくれるかもしれない
また抱いてくれるかもしれない
それなのに僕は、悲しくて辛くて、いつも通り自分を装う事が出来なかった
こんなの大失敗だ
ただでさえ僕は男で、本来ユノヒョンに相手をされる人間じゃあ無い
それなのにこんな面倒くさい事を口にする男なんて、ヒョンはきっと一番嫌うのだろう
胸に抱いたワインを俯いて眺めていたら、小さな溜息が聞こえた
「…ワインを呑むだけだからな」
もう今日は…いや、今日も駄目だと落ち込んでいたから、その言葉に思わず顔を上げた
そうしたら、ユノヒョンは困ったように笑った
「ありがとうございます…!
何かつまみになる物を作りますね」
プライベートでの、僕を抱くユノヒョンは冷たいように見えて…けれども、本当は優しい
それを知っているから離れられないし、嫌いになる、どころか想いは深まるばかり
あなたが拒まないから…
やっぱり僕は、あなたから離れられないんだ
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「チャンミナ、本当にダンスが上達したな」
「本当ですか?
目標がいつも隣に居るので…だから頑張れるんです」
新曲の振り付けはこれまでと比べても難易度が高く、動きも独特なものだった
ユノヒョンの部屋に行ける事が決まった僕は気分も上がって、一緒に少しだけ振りを確認したいと申し出て、ヒョンも快く応じてくれた
改善点について意見を出し合って、そこからまたふたりで合わせてみよう、と練習していたら、いつの間にか日付けが経っていた
「道理でお腹が鳴ると思いました…」
「あはは、チャンミナの腹は時計代わりになるからな
帰り途中で何か買っていこう」
ぽん、と頭に掌が置かれた
マネージャーに触れられても何とも思わないのに、好きなひとに触れられるとそれだけで疲れなんて一瞬で飛んでいく
本当は嬉しくて堪らないんだけど、それを必死に堪えて何でも無い振りをした
結局、つまみを作ると僕から言い出したのに…
僕が『振りを確認したいです』
そう申し出てユノヒョンがしっかりと付き合ってくれて時間が遅くなってしまった
スーパーで出来合いのものを買って、それとワインを並べるだけになってしまった
「すみません」
と謝ったら、ユノヒョンは笑って
「お前の方が疲れてるだろ」
そう優しく言ってくれた
仕事の延長戦上に居るような、今のユノヒョンは優しくて、まるで愛されているのだと、そう勘違いしてしまいそうになる
「これ、久しぶりに飲んだけど…飲みやすいな
甘いし、俺には丁度良い」
「でしょう?
甘めですが、これは僕も好きなので…良かったです」
ダイニングテーブルでは無くて、ソファに並んで座っているから、だろうか
何だか穏やかな時間が流れている気がするのは
『今』だけをもしも切り取ったならば、僕達はどんな風に見えるのだろう
友人?
それとも…
嬉しそうにグラスを傾けてワインを口に含む姿を見ていると、あのバーでの夜も、幾度と無く抱き合っている事も全てが嘘のよう
気さえする
気さえする
けれども、戻る事なんて今更出来ない
何より、僕の気持ちは変わらないから
そんな事をぼんやりと考えていたら、小さく笑う声
目の前にいるひとが、ついさっきまでとは違う空気を纏っている
それに、えも知れぬ恐ろしさ、それから少しの期待が身体を包んで、ふるりと震えた
この顔は、夜の顔だって知っているから
僕を抱く時の…
いや、誰かを抱いて求める時の顔なんだって
「どうしたんですか…?
ユノヒョン、この間から何だかおかしいです」
「おかしい?
はっ、それをお前が言うのか?」
「…僕は…っ…」
右手に持ったワイングラス
手に力が入って震えそうだから、それを目の前のローテーブルの上へ置いて、小さく深呼吸するように息を吸った
僕にしか見せない悪い顔をもっと見せて欲しい
僕だけに向けられる狡い顔を見せて欲しい
他の誰かになんて本当は見せたく無い
僕だけにして欲しい
そんなの、無理だと分かっている
だけど…
愛してもらえないのなら、せめて滅茶苦茶にして欲しい
でも、それだって強がりで本当は…
「ユノヒョン
僕は、あなたの気持ちが知りたい、です…」
好きだと伝える事が出来ない
だから、この視線で、言葉で、少しでも伝わって欲しい
あなたに愛されたいんだ
そして、余すこと無く、僕がどれだけあなたを求めているのかを伝えたいんだ
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